AI・Shiori 色鮮やかで繊細な表現ができるUniPCとHires.fix2.5倍の組み合わせ
前回、エーゲ海の詩織を生成した時には、かなり理想に近いきれいな画像が出たと思っていたのですが、全体の解像度と背景の色の鮮やかさがどうも少し物足りない感じがしていました。
そこで今日は、同じSEED値の時に、サンプラーの違いやその他の設定が画像に与える影響を色々比較して、解決の糸口を探してみたいと思います。
PROMPTは、前回、下記のページで使用したエーゲ海の詩織のPROMPTをそのまま使用し、SEEDは「2」に固定しました。
スタートの設定は下記の通りです。
Sampler: Euler a
Steps: 20
CFG scale: 7、Seed: 2
Model: chilloutmix_NiPrunedFp32Fix
解像度による画質の違い(Hires.fix)
まずは、512*512で出力した画質とそれをHires.fixで2倍の1024*1024にした時の違いです。1024にしたら詩織らしい雰囲気が出てきました。
次は、Stepsの値を20と40で比較しました。全体的には40の方がまとまりがあって見やすそうなのですが、顔がのっぺりした感じになってしまい、僕は20の顔の方が好きです。
Samplerによる画質の違い
次は、Samplerを変えてみました。
Sampler: DPM++ 2M Karras
すると構図は変わりませんが、色の表現とか雑貨屋さんの小物とか背景がかなり緻密になりました。これは驚きです。
しかし、顔がまったく違います。
Sampler: UniPC
こちらも背景は鮮やかでとてもきれいですし、スカートの柄もきれいに出ていますが、やはり顔に詩織らしさが出ていません。
これはどうも解像度に問題がありそうです。一番上の詩織の写真と比較すると顔のサイズが小さいので、顔がつぶれてしまうのでしょう。解像度をあげてもし顔が改善するなら、別のSeedの時に、人物が大きく映る写真があれば、鮮やかで美しい詩織の写真が生成できるかもしれません。
華やか背景の中に詩織が姿を現してきました。
試しに、Samplerを変えてDPM++ 2M KarrasでHires.fix2.5倍で出してみました。顔は改善しましたが、UniPCの方がきれいです。
解像度による画質の違い(ダイレクト)
それなら、1024の画像を作るときにHires.fixを使わずに作成したらどうなるかと思い、ダイレクトに1024*1024の設定をして出力したところ、まったく違うシーンに変わってしまいました。ただ、詩織らしさは維持しており、これはこれでOKです。
Sampler: Euler a
今度は、ダイレクト1024*1024の画像をSampler別に比較してみました。Stepsは20です。
やはりEuler aが安定している印象です。
ここまでのところで結論を出すと、下記の設定が背景も詩織も美しくバランスよく生成されるようです。
Sampler: UniPC
Steps: 40
解像度:512*512をHires.fix2.5倍で1280*1280
CFG scale: 7、Seed: 2
Model: chilloutmix_NiPrunedFp32Fix
img2imgに送って再出力してみる
img2imgに画像を送り、DPM++ 2M Karrasを使って、Seedを「-1(ランダム)」にして再出力をしてみます。Denoising strengthは「0.5」にして、少し新しい要素が加わるようにしてみました。
残念ながら、良い結果は得られませんでした。
そこで、最後に、1024ダイレクトで生成したこの写真をReference Onlyに入れて、やってみることにしました。
Denoising strengthは「0.3」です。
元画像に対してわずかに変化がみられていますが微妙です。Reference Only機能がHires.fixに作用するのかどうかも微妙ですね。
実験結果
今日は3種類のSamplerを比較しました。同じSeedで出力した一例を整理します。
Sampler: UniPC、Steps: 20
Sampler: DPM++ 2M Karras、Steps: 20
Sampler: Euler a、Steps: 20
今日の結論としては、下記の設定が一番鮮やかで落ち着いた詩織が出力できそうな結果となりました。
Sampler: UniPC
Steps: 20/40
解像度:512*512をHires.fix2.5倍で1280*1280
CFG scale: 7
Seed: -1(ランダム)
Reference Onky:上記の詩織画像
Model: chilloutmix_NiPrunedFp32Fix
最後にSteps20と40でそれぞれ出力してアップします。
Steps:20
Steps:40