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【reMarkable】文具好きは、肩書も国籍も超えた。

「で、今期はこのプロジェクトに注力していまして…」
「現状の課題は…」「プロジェクトの進捗は…」

職場の広い会議室。プレゼンが繰り広げられる中、私の目は一つのものにくぎ付けになっている。

「ほほう。それはいい取り組みだね。」
「これはどうなってるの?」「はぁ、それはですね…」

あれこれ話が進んでいくけれど、正直そんなのことを聞いているゆとりはない。だって、目の前に興味深いものがあるんだもの。

それは、会議の時に偉いおじさんが広げがちな「ノートパッドをおしゃれなカバーでくるんだやつ」に似ていた。

「ノートブックにカバーを付けるなんて、重くなっちゃうじゃんね」「そもそもハードカバーなノートの方がかっこよくない?」と思いがちな私だけど、今回は気になって仕方がない。

「では、そういうことで」「ありがとう、いいプレゼンだった」
「こちらこそ、お時間をありがとうございました」

長かったプレゼンが終わり、みんなが席を立っていく。ボスたちは、このゲストとともにランチに行くことになっている。

むむ、このチャンスを逃したら、この気になるブツについて喋るチャンスがないではないか。

1時間半のプレゼンを準備したものの、発言するチャンスのなかった「THE平社員」の私。でも、これは逃してはいけないと、おなかに力を入れる。

「あのーー、ちょっと話しかけてもいいですか。どーしても気になりまして。実は私、ノートとか手帳が大好きで…」
「あ、これ。良いでしょ?見てみて。こうやってね…こういうこともできるしね…すごく良いんだよー」

どんなジャンルでも好きなものが好きな人とは、友達になれるというのは本当で。相手がBIGボスだろうと、国籍が違おうと、『文具ラブ』は繋がれた。

そんな彼がしれっと使いこなし、見せびらかしてくれたのは、いわゆる「デジタルノート」というもの。

iPadとかでノートが使えるのは知ってたけど、実際に目の前で使う人を始めてみた。しかもiPadよりスタイリッシュでかっこいい。

彼は、それが「Remarkable」というツールであることを教えてくれて、みんなに触らせてくれた。ワイワイする私たちに、このツールの良さをひたすらプレゼンしてくる。

「Amazonとかでは買えないから、このオフィシャルサイトからオーダーするしかないんだよ。でもサイトもスタイリッシュでかっこいいでしょ」

ぐぐぐっと引き込まれる私と、同じくノート好きの上司。さらに新しいもの好きの社長まで加わって、みんなで彼のプレゼンを聞きこんでしまう。

「よし、買おう。なになに?この国には配送してくれてないだと?あ、ちょうどいい。今、家族のメンバーがベルギーにいるから、そこに送ろう。いる?買うよ」

そう社長は根っからの即決マン。もう心が決まったらしい。

「本社のボス」だったり「社長」という肩書がついていたはずのおじさん達だけど、もはや『文具ラブ』の繋がりで、会議室がさっきのプレゼン中にはなかった盛り上がりを見せていた。

いやはや、好きなものって、やっぱり人を繋ぐよね。文具万歳。

***

でね、ずっと気になってたの。あの後社長はポチッとしてくれたのか、どうなのか。

「本当に買う?」「さすがに経費では落とせないけど」とやりとりをしたきり、音沙汰がなくなっていたのです。

だってさ、肩書もなにもない私だから「すみませーん、アレ買いました?しかも私の分まで買ってくれてます?」なんて聞けないでしょ。

一週間近く、社長にばったり会うことのないまま、スタイリッシュでかっこいいサイトを読みあさり、インスタグラムで使っている人のポストを眺めまくり。

で、今朝まだ人の少ないオフィスでノートを広げて書き物をしている上司を見つけたから聞いてみた。

「お、ノートとペンですね。この前のアレかっこよかったですよねー。ちなみにあの後どうなりましたかね?」
「あ、僕らの分2つオーダーしたって。社長はもうちょっといろいろなスペックが付いたのを買ったってさ。届くのが楽しみだね」

た、た、たのしみーー!もともと物欲があまりない私だけど、これは本当にぐぐぐっと引き込まれた一品。

ベルギーに届いて、そこからアフリカまで来てくれるのはいつになるやら。ドキドキしながら待ちましょ。たのしみー!


▼モーニングページを始めてからどんどんノートが進むようになったから、デジタル化したら良いかもしれないなぁ。という妄想。


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asa|minimalish life
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