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【カラダ】高身長の人のための腰痛改善〜初級編〜
前回「高身長は腰を痛めやすい件について」の記事を書きました。今回は「では、どうするのか?」という運動療法による改善方法の紹介です。
世の中のすべての椅子や机の高さを可動式にして、すべての身長の人に対応するのは現時点では不可能ではないでしょうか。
かといって、すべての行動に対して「正しく体を使おう」などと考えたり気にしたりすることも賢明とは言えません。なぜなら、逐一そんなことをしていては、行動目的を達成するのに時間がかかりイライラするからです。
例)
顔を洗うだけなのに体の使い方を気にしていると時間がかかる。
仕事中に座った姿勢を気にしていると仕事が捗らない。
そこで私は、体を“リセット“することをお勧めします。
痛みが発症している体の状態は、アライメント(骨の整列)が崩れています。
普段の体の使い方(姿勢や動作)が原因であれば、体の使い方を学べば改善につながります。しかし、“標準に合わない”ことが原因でアライメントが崩れるのであれば、崩れたものをその都度元の位置に戻してあげる方が効果的だと考えます。
アライメント崩れると、筋肉は本来の長さより長くなったり短くなったりします。
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筋肉が長時間、長くなっていたり短くなっていたりすると、“コリ”となり痛みを発症します。
骨を整列させる 参照
これをマッサージで整えるもの1つの方法ではありますが、効果は長続きしません。なぜなら、他人の手によって筋肉の長さを戻し、骨の整列を元に戻したとしても、それをキープする筋力がないと維持できないからです。自分の力(筋力)でアライメントを整えてあげた方が効果は持続します。ただし労力は必要です。
最初のうちは人の手を借りた方が楽ちんなのですが、
いつも体を見てくれる先生が突然いなくなったら?
出張中、海外出張中などに痛みがひどくなったら?
実践
足を動かす
「足?痛いのは腰だよ💢」とよく言われます。
腰痛の特徴の1つに「重心がかかとにのっている」ことがあります。特に、高身長の人に多いように感じています。足の指が働いていないと、重心が常にかかとに乗ってしまい腰痛を発症しやすくなります。足を動かす目的は、重心の位置を整えることにあります。
MP関節(重心を乗せる場所)を確認します
指の付け根で踏ん張る人が多くいますが、見た目に騙されてはいけません。関節はもっとは下?手前?足首寄り?にあります。
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このMP関節をガッツリ動かします。
立った姿勢でMP関節を動かします。
横から見ても正面から見ても、足の甲 - 足首 - スネのラインを床に垂直にさせます。
次に、MP関節を丸めます。
折った指を床に押しつけるとつるので、足の甲を前方に押し出して、足の甲 - 足首 - スネのラインを床に垂直にすることを心がけましょう。
ヒールレイズ
かかとを上げる
足の甲を前方に押し出し、正面から見ても、横から見ても、足の甲 - 足首 - スネのラインを床に垂直にします。体全体を引っ張り上げるのもポイントの1つです。
膝を曲げて片方ずつヒールレイズ、そして重心移動します。
着地をしっかり行います。
次に、膝を伸ばして行います。同様に、着地をしっかり行いましょう。
足を前後に開いて、膝を曲げてヒールレイズします。
*動画ではゴムバンドを使用していますが、使用しな行ってもOK
腹式呼吸
腰痛の特徴の1つに「横隔膜があまり働いていない」ことがあります。
呼吸が浅いから腰痛になるのか、腰痛になったから呼吸が浅くなったのか、どちらが先なのかはわかりません。ですが、腰痛の人の呼吸が浅く横隔膜があまり働いていないことは確かです。
息を吸ってお腹を膨らませて、息を吐いてお腹が凹むのが腹式呼吸です。
お腹だけでなく、背中(腰)も脇腹も膨らませるように息を吸います。
首に力が入ったり、胸が大きく動くのはダメ。
首、腰に違和感が生じたらすぐにやめましょう。やり方を間違えています。
バンザイ(広背筋のストレッチ)
腰痛の特徴の1つに「広背筋が硬い」ことがあります。
広背筋がどこになんのためにあるのかはさておき、広い背筋と書くくらいですので、大きな筋肉です。そして強力な筋肉なので“元の長さに戻す”ことが痛みの改善になります。
腕の幅を肩幅にキープし、上腕を内側に向けて前からバンザイします。
腕の位置をキープしないと広背筋をストレッチすることはできません。フォームに厳しく行いましょう。
腰を丸める
腰痛の原因の1つに「大腰筋が働いていない」ことがあります。
大腰筋については、次の次の回に詳しく説明をします。
ポイントは2つ。
1つは、前腕と肘の位置を固定しておく。
2つ目は、お尻(尾てい骨)をかかとに向けて動かす。
腰に痛みを感じたらすぐに中止しましょう。
初級編なので比較的簡単なもの、でも重要なものを紹介しました。
次回は上級編。少し強度と難易度をアップさせたものを紹介します。
自分で行う運動を毎日行うことは、習慣化されるまで“労力“を使います。なので初めはめんどうだ、苦痛だと感じることもあるでしょう。しかし、習慣化されると労力は必要なくなり、これを行った方が気持ちが良いと感じるようになります。繰り返し行えば、体は変わります。
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株式会社りとるジム
カラダとココロのメンテナンス
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