生活介護事業所立ち上げまでの記録#7
今回は2月の記録です。
事業の申請に関しては、少しずつ整理されてきました。
前回の記録はこちらです。
2月1日
今日は旧暦の元旦。
夕方に電話が鳴り
無事に融資がおりることになった。
準備から入れると5ヶ月間、この日のために資料作りを頑張ってきた。
公庫の担当の方にとても感謝しています。
面談ではきちんと話しを聞いてくださって、一旦こちらの思いも受け取ってくださった。
電話の後、すぐに法人の理事に報告すると
一緒に喜んでくれた。
2月5日
今日は春からの事業所の、火災保険と福祉関係の保険の加入手続きをさせてもらった。
保険の代理店の担当の方が、とっても素敵な方で、いつも話しが楽しいので、いろいろと関係ない話しもしてしまう。
2月6日
今日は日曜日。
朝から事業申請書類の作成に集中した。
ただ、未確定の事項がいくつかあるので、
そこを空欄にするとなかなか進まない。
申請締め切りまで3週間あるし焦ることのない日程のはずだが、また心拍数が上がってくる。
そこですかさず音楽をかけて心を落ち着かせた。
自律神経を静める音楽。
少しずつ穏やかな気持ちに。
夫が台所で洗い物をしてくれてる音がする。
皆の支えがあってのこの一年。
夕方、スタッフさんと3人で手分けしていた「経歴書」や「事業所の案内図」などをこちらに送ってもらい、
ファイルした。ありがたい。
明日も仕事が休みなので頑張ろう。
2月7日
今日はアトリエの保護者の方にご紹介いただいた『協力医療機関』が決まった。
明日、その病院の午前診が終わる頃にうかがい、
契約を交わすことになった。
それから事業所の近くで送迎車用の駐車場も借りる予約もできた。ここは、おやこの居場所の代表の方にご紹介いただいた。
申請に必要なことが、ひとつひとつ、
クリアできて行っている。
午後はまた書類作り。
「事業所の図面」に記載しなければならないことや、
「収支計画書」のやり直し、
「事業所への苦情処理」についての対応方、
「社会保険」についての書類等、
たくさんの提出物を前に、頭の中が混乱してきた。
そこで、順番がバラバラだった書類を
提出リストの順にファイルし、
ナンバーリングしてみた。
これでスッキリ。
整理は心を落ち着かせる。
今で25種類完成したので、あともうひと踏ん張りだ。
2月10日
送迎用の車が必要なので、友達の車屋さんにお願いして中古車を探してもらうことになった。
自分で車を買ったことがないので、
この件についても全く情報がなくわからない。
友達とご主人にお任せできて、とても助かる。
探しているのは軽自動車。
予算内で良いのが見つかりますように。
2月11日
祝日だが仕事はあるので、午前中にできるだけのことをした。
起きてすぐ、事業の申請の時に提出する『平面図』の作成。
エクセルで図形を入れて、部屋の平米数と
写真の撮影ポイントを記入した。
ひとまずインターネット申請の必要書類が揃ったので、早速、事前協議の申請。
10日以内に審査があり、その後メールで結果が届くようだ。
2月15日
今日は車修理の工場をされている友達のところに行った。ご主人と一緒に地元で経営されている。
ちょうど仕入れた車がこちらの条件に合いそうだったので、
予約させていただいた。
オレンジ色の車。
新しいことを始めるので
元気色はとっても嬉しい。
次は法人の実印と印鑑証明を持ってくることに。
2月16日
地域の小学校が休校になり、アトリエでも先月に続いてオンラインに切り替え感染対策をとることになった。
急な対応、材料の調達、受け渡しなど、各ご家庭にも時間や機器の調整をお願いすることになるため、心苦しいこともあるが、終わった後の子どもさんたちの顔を見ると、「やって良かった。」と思う。
隔離生活で困っていたご家庭にもお役に立てたようだった。
「地域に根ざす」というのはこういう有事の時に力を発揮することについても言うのかもしれない
2月20日
今日は事業所の体験会を開いた。
参加してくれた人が描くのをスタッフさんと見守り、
皆で一緒にお昼をいただく。
シンプルなことだが、スタッフ側もとても勉強になる。
今日は若いスタッフさんも含め3人来てくれたが、
無邪気に参加者さんとお話ししたり、
好きな色を尋ねてくれたり。
そういう優しさや、
自分とは違うアプローチの仕方が
とても新鮮だった。
私自身が頭をやわらかくする大切さを学ばせてもらった。
加えて、経験は歩んできた時間の長さに比例するばかりではないことにも気付けた。
若くてもすでに身に付いているものがある人がいる。
関係性の中で人は育つので、
事業所を利用する人も、スタッフも、
一緒に育っていけたら嬉しく思う。
2月21日
昨日は体験会の後にスタッフさんと家電量販店に行き、
事業所で使うパソコンを購入した。
これで、行政とのやり取りや、
デザイン業務もやっていかなければならない。
喜びと責任とが入り混じる。
初期設定をして、今日もソフトを入れたりしようかと思ったが
PCに慣れておらず、頭の中が大変だった。
明日詳しいスタッフさんに聞こう。
2月22日
「処遇改善加算」の届出をするために、
社員さんやパートタイムのスタッフさんとの
契約を先に交わさなければならないことを、
担当の社労士さんに教えていただいた。
契約書をつくり、法人の印鑑も準備し、
ひとり一人勤務について説明しながら
契約を交わしていく。
それで今日もパートのスタッフさんに会うことになっていた。
ちょうどその人がPCに詳しい人だったので、
購入したPCを持って行った。
事業所専用のメールアドレスをつくったり、
ウイルスバスターを入れてもらったりと
大助かりだった。さすが。
日にちの語呂がよい今日は良い事いっぱいだ。
2月23日
今日は祝日だけどこどものアトリエがあった。
手伝ってくれるスタッフさんが来てくれて、
子どもさんたちがお母さんに連れられてやってくる。
振替で来た大人の方もいた。
皆で制作を楽しんで
なにげない1日が終わる。
こんな日を、これからもみんなでつくっていきたい。
春からは行政とのやりとりの中で事業を開始する予定で、さまざまな縛りも多いが、
それは社会からの応援を受けること、と、とらえている。
応援を受けながら、利用メンバーさんとスタッフさんの日常を守っていく。そして、地域と一緒に育つ。
それはまた社会に還元される。
時々、不安げで小さな自分が顔を出しそうになる。
でも、それでも毎日毎日、心に決めたことを
ぶつぶつ声に出してみる。
2月27日
今日は体験会の二回目。
呼吸をするように描く参加者さん。
本当に絵が好きなんだなと感心したり、
尊敬したり、羨ましくなる。
描き続ける才能を持って生まれてきた人たち。
そんな人たちと日常を過ごせる幸せ。
体験会終了後は管理者スタッフさんとミーティング。
加算、送迎、経理関係、勤務体制、運営についてなど、
決めなければならないことが山ほどある。
一つひとつ、他との整合性も確認しながら進めていく。
形が決まってくるまでは揺れ動く。
ただ、振り子自体は前進している。
2月28日
今日もパートタイマーのスタッフさんの契約書をお願いしていたのを預かりにうかがう。
これでだいたい揃ったので加算について
社労士さんに連絡しなければ。
申請書類はリストの順に重ねて、
ファイルに入れた。
行政書士にお願いせず、
スタッフさんに協力してもらいながら
ほぼ完成させることができた。
感慨深い。
つづく。
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