小原 緑

美術作家。2021年に社会福祉士になりました。2022年5月大阪府交野市で、アート制作を日中活動とする生活介護事業所『アトリエShiroiTo』を立ち上げました。

小原 緑

美術作家。2021年に社会福祉士になりました。2022年5月大阪府交野市で、アート制作を日中活動とする生活介護事業所『アトリエShiroiTo』を立ち上げました。

最近の記事

『みつぼしart星田2024』開催までの軌跡①

「今年もみつぼしart星田を開催したい。」 それをぼんやりと思ったのが今年の2月、3月頃だった。 でも今年は昨年よりもシロイトの通所者が増え、少ないスタッフで日常の業務に追われ、前回の様にクラファンの準備をする時間的余裕がない。 そんな時、交野市のホームページで補助金の申請のお知らせを見つけた。 以下は「みつぼしart星田2024」までの軌跡を文章にまとめてみたものです。 涼しい顔をして普段活動して風に見られることがありますが、 意外と小さなことに一喜一憂しています

    • 「みつぼしart星田2024」を開催いたします!

      私は美術作家を続けながら、アート制作を通した福祉事業所「アトリエShiroiTo」を経営しています。毎日、福祉の現場で感じること、それは「アートは “楽しむ” 以外に大きな役割がある」ということです。アートは鑑賞する人々の心を癒し、制作者自身や社会の可能性を広げ、この世界に彩りをもたらします。私はこの力を、もっと多くの人々に届けたいと願っています。  時にアート作品は「崇高」なものとして捉えられますが、それは技術的な面での話だけではないと思います。そこに秘められたエネルギー

      • 毎日ちょっと頑張る

        新しいメンバーさんと過ごした土曜日。 今日は台風の影響を鑑みて、 シロイト通所はご本人とご家族の判断にお任せしました。 この一週間、気が気では無かった方も 多くいらっしゃったと思います。 好きな絵を描いて、 美味しいものをいただくことができるという、 日常のありがたさを改めて感じました。 11月1日〜11月30日に開催予定の「第二回みつぼしart星田」に向けての制作が進んでいます。 このイベントでは、シロイトの所属作家や、全国で活動する招待作家の作品を、星田駅周辺の商店に

        • 法人として2歳、アトリエShiroiToとして1歳半

          今週で法人を設立して2年が経ちます。 事業所「アトリエShiroiTo」を始めて今月で1年半。 以下、ちょっと長文になってしまいましたが今の気持ちを綴ってみました。お時間あればお付き合いください。 やっと、というかまだまだ法人としても、よちよちの二歳児です。 人間ですと少し自我が芽生えてくる頃でしょうか。 いろんなことがあった2年間。 挫けそうなこともありましたが、なんとか踏ん張って皆で乗り越えることができました。 これまでついてきてくれたスタッフさんには感謝でいっぱいで

          はじめは薄い一枚の半紙だった

          はじめは一枚の薄い半紙だった 頼りないペラペラの ある時子ども向けの造形教室を開くことになった そこでつくったり描いたりする内容を 毎回一生懸命考えて子どもたちと遊んだ 楽しそうに時を過ごす子どもたち 気づけば毎回、その日の終わりには 自分が温かいもので満たされた 「ペラペラ」だけど 「少しだけ厚みがある半紙」に なった気がした 時々いた、思うように描けなくて泣く子 外に飛び出していってしまう子 お母さんに連絡しながら 飛び出して行く子を追いかけた そんなことがあっ

          はじめは薄い一枚の半紙だった

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#9

          4月1日 さて、今日から法人での物件契約となり、通信工事や電気、ガス、水道の開通、さらに荷物も運び込むことになった。 契約書にサインして銀行に引き落としの手続きに行ったり、他の工事の相談もしたり、忙しく動いた。 4月2日 今日は同じ市内の方に、お蔵に眠っていたという椅子をいただけることに。 法人の車でスタッフさんと引き取りにうかがった。 しっかりとした造りで、きっと年齢は自分より上?の椅子。 この場所でみんなが使うところを想像して嬉しくなった。 他にも洋服かけや、靴置きもい

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#9

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#8

          今回は2022年3月の記録です。 動きが多くて、じっと書類作りも多い月でした。 身体のメンテナンスは大切です。 いろいろと身に染みた一ヶ月でもありました。 前回二月の記録はこちら↓ 3月2日 今日も仕事の前にできるだけのことをすすめた。 食事提供加算や送迎の距離やガソリン代について調べて、 管理者兼サビ管のスタッフさんに連絡。 世界情勢が急激に変化してるので、 これからまだガソリン代が高くなるようだ。 送迎を行っている事業所はどのように変化に対応しているのだろうか。 他は

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#8

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#7

          今回は2月の記録です。 事業の申請に関しては、少しずつ整理されてきました。 前回の記録はこちらです。 2月1日 今日は旧暦の元旦。 夕方に電話が鳴り 無事に融資がおりることになった。 準備から入れると5ヶ月間、この日のために資料作りを頑張ってきた。 公庫の担当の方にとても感謝しています。 面談ではきちんと話しを聞いてくださって、一旦こちらの思いも受け取ってくださった。 電話の後、すぐに法人の理事に報告すると 一緒に喜んでくれた。 2月5日 今日は春からの事業所の、火災保険

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#7

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#6

          2022年 1月3日 お正月だからゆっくりしようと思っていたのに、 結局動かずにはいられず、パソコンに向かっている。 明後日の融資事前相談の資料づくり。 前回、担当の方に指導していただいた部分を最終確認。 少し付け足すとこはあったが、年末にも作業しておいたので、スムーズにプリントまで出来た。 元旦と二日はよく睡眠をとったので、 頭も冴えて、好調。 お正月三日目。 1月4日 今日は保護者の方と大人のメンバーさんにお手伝いいただき、図鑑や本類をアトリエから移動させてもらった。

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#6

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#5

          上の写真は大阪の通天閣にある『ビリケン』様のレプリカです。 20歳代の頃、なぜか夫が誕生日にプレゼントしてくれた。 ずっと自宅に飾っていたけど、 2018年にアトリエが台風の被害にあってから、 アトリエに守り神として置くようにしました。 結構かわいいので子どもから大人までに人気で みんな足の裏をなでています。 お金が貯まるらしいから。 これからも守護神として、よろしくお願いします。 ちなみに通天閣にあるのは木製で、うちのは陶器です。 『ビリケン』様の全体写真↓↓↓ 今回も

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#5

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#4

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#3からの続きです。 上の写真は10年ほど前の生徒さんの模型作品です。 おろし金で紙粘土を削ったり靴ひも使ったり、 いろいろな素材を工夫して安く制作する事を楽しんでいた。 当時は子どもたちの年齢層も低かったので、 感触遊びが多かったし、 体験画などもよく描いてもらっていた。 このような地域の人たちが通うアトリエと、 障がいのある人の日々の生活を支える事業所を 一体化したい。 日中はアート制作の生活介護事業、 週に3日夕方からは、 地域の人たちに

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#4

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#3

          「生活介護事業所立ち上げまでの記録#2」からの続きです。以前の記事はこちらです↓ 今回も本当に、面白い読み物ではなく 単なる記録です。 10月5日 朝から公証役場で法人定款の認証をしてもらった。 これで一安心。 法人を設立するには、定款ができた後、公証役場で認証をしてもらい、そのあと法務局で法人登記申請する。 なので次は法務局に連絡だ。 今日は昼に約束があるし、晩は仕事の準備もあるので、ひとまずこの作業は明日にしよう。 午後は、老人介護の施設を経営されている方にお話しを

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#3

          生活介護事業所立ち上げまでの記録 #2

          ここでは2021年9月の記録を残したいと思う。 アートの生活介護事業所立ち上げまでのことです。 最近書くことが増えてきたので、 今回は一ヶ月間のみの記録になっています。 それまでの2021年4月〜8月の記録はこちらです。 2021年9月4日 今日はなんとアートの専門スタッフさんが見つかった。 美術作家の仲間の人で、一緒にグループ展に参加したこともある人だった。 私のSNSの投稿を見てくれたり、 これからの計画に興味を持ってくれたようだったので、 今日実際にアトリエに見学に

          生活介護事業所立ち上げまでの記録 #2

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#1

          これまでは「アトリエをはじめて」の#1と#2で、アトリエでの様子を書いてきましたが、 今回は、以前から少しずつ下書きを進めていた、 この『生活介護事業所立ち上げまでの記録』も 徐々に公開していくことにしました。 まだ事業は立ち上がっていないし、 単なる記録の記事ですが、 いつか誰かの役に立つかもしれない。 春から、以下を日記のように綴っていました。 今年の4月〜8月の記録です。 2021年4月13日 先月から生活介護施設の立ち上げのために企画書を書き始めた。 今主宰し

          生活介護事業所立ち上げまでの記録#1

          アトリエをはじめて #2

          制作を共にするということ 何時間も筆を持ち、 作品を通して人と関わることができる人たち そんな人たちの姿を側で見ることができる 幸せな仕事をさせてもらっています。 主に小中高生が通ってくれている「こどもアート」と、社会人が通ってくれている「おとなアート」 長くやっていると「こどもアート」に来ていた人が 成長して「おとなアート」に移ってきてくれたり、 また、平日の「こどもアート」に用事等で来れなかった人が、 週末の「おとなアート」に振替で来てくれることがある。 その

          アトリエをはじめて #2

          アトリエをはじめて #1

          大阪府交野市で「おとなアートこどもアート」というアトリエをやっています。 地域の子どもたちや大人が絵を描いたり、つくったりを楽しむ場です。 『こどもアート』のこと 16年前、自宅の6畳部屋ではじまった絵画教室は、 当時生徒が4名。うち2人が自分の子だった。 教室といっても、勉強のために近所の知り合いの子どもさん2人にお願いして週一で来てもらっていた感じで、毎回が手探り状態。 子どもたちの好きな工作は何なのか 何を難しいと感じるのか どんなことを考えながら絵を描くのか テー

          アトリエをはじめて #1