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九月二十六日~十月二日

九月二十七日(火)

大学の授業が始まった。といっても、初回とかってほぼほぼガイダンスみたいなものが多いからそんなに力を入れなくても良い、徐々に慣れていく。大学が始まると課題に追われたり思うように時間が取れなかったりするから、日記を書くのは多少の余裕がある時か、何かしら残しておきたい時かにするつもり。
今日はサークルの同期と昼ご飯を食べた。唐揚げ定食美味しかった。なんだか質問攻めにしてしまったような気がする。気を悪くしていたらごめん。でも高校の時に嫌いだった科目の話とか、嫌いだった科目は先生が良くなかったんじゃないかとか、取るに足らない話を屈託もなく話せたのはなんだか力が抜けて楽しかった。
夕方には先輩とフルーツサンドを食べた。ずっと行きたいねって話していたところで、半ばゲリラ的に決まったけれど行けて良かった。ハーフサイズを頼んだから次に誰かと行く機会があれば通常サイズのものを食べたいし、タルトも美味しそうだったから食べたい。雨が降っていたけれど一時的に雨宿りできたのも一安心。私の家の近くは大雨で電車が止まってたみたい。

九月二十八日(水)

河出書房新社から新しい文芸誌「スピン」が出るのをTwitterで知って、ほしくてほしくて堪らなかったのだけど、大学生協の本屋さんをちらっと覗いたら「スピン」の文字が!!迷うことなく手に取りレジへ。3カ月ごとに出るから次は12月、これからじっくり読んでいくのが本当に楽しみ。

九月二十九日(木)

2限しかない、かつオンデマンド授業で割と楽な日。ただ、午前中にAdobeで作業をしてオンデマンド授業を受けてお昼ご飯食べて、ってここまでノンストップでやったからか午後から何だか集中できない。気分転換するかと図書館から出て散歩がてら生協まで行ってクラフトボスのフルーツオレを買う。おいしい!ごくごくと飲んで、糖分が足りていなかったと気づく。そこから3時間弱くらい中国語の予習をする。
私の大学図書館は専門書が多くて、いわゆる文芸書とかエンタメの小説とかがたくさんあるわけではないんだけど、一応コーナーみたいなのはあって、そこにふらっと寄ったら澤田瞳子さんの『若冲』と目が合う。リュックに本が既に2冊入っているという状況を一旦無視して借りる。帰りの電車から読み始めているけど、超面白い。

帰りの電車、ふと本から顔をあげると夕焼けがものすごく綺麗だった。写真を撮ろうかと思ったけれど、なんだか恥ずかしくてきちんと目に焼き付けた。白に近い水色と濃いオレンジが調和していて、思わず見とれた。でも数分してもう一回見たら、もうオレンジはだいぶ薄くなっていた。自然がつくり出す色は変化が激しいから不思議だと感じる。その分、綺麗な瞬間を見られたときはなんだか得をした気分になる。
乗り換えて別の電車に乗ると、近くに男子高校生の集団が乗ってきた。さすが高校生、部活帰りだろうか、大きな鞄を持っている。と思ったら、そのまま恋バナが始まった。誰が誰を好きで、あいつは誰々に告白したけれど振られた、俺はLINEしたら既読すら付いてない、え、それ写真送ってや、お前夏休み中付き合ってたん!え、何したん、何もしてへんの?え、今は?もう別れたん?お前早すぎるやろ。彼ら、まぁまぁな声量で喋ってたもんだから半ば公開恋愛トークだよね。あったなーそういう噂。付き合ったけど1週間で別れた、みたいな。懐かしい。青春だな。

十月二日(日)

10月。昨日と一昨日はあんまり書く気分になれなかったというか、そもそも他のことをしていて頭からすっぽり抜けていた。書きたいことはあったけれど少し自分の中で整理が必要だった。ちょっとだけ感情がぐちゃっとなっていた。
驚きと、腹立たしさと、悲しさと、相反するように安堵感もあって、さぁどうしたもんかと誰かに話そうかとも思ったけれど、結局1人で納得した。悪い意味じゃない。自分なりの終着点、着地点が分かったから良い意味で納得できた。
自分たちの理想を押し付けたところで、もっとこうあれよと急かしたところで彼らには何にも響かないどころか逆に焦らせて悪い方向に転がり落ちそう。それよりも、彼らのペースで最適解を少しずつ、他のみんなと見つけていけるなら私はそれをきちんとそれを遠いところで、でも目が届くところで見守らないとだめだと思った。じっとそれを我慢することが、これからの私には必要なのかもしれないなって思った。私が危惧している以上にきっと当の本人たちがいちばんやばさを感じているはず。それに拍車をかけるのは違うよね。何にも考えていないわけじゃないと思う、その状況にいざなったときに、きっと動いてくれると思う。願望でしかないから、それとなく彼らには伝えたいけれど、果たしてどう受け取ってもらえるかな。ただただ「がんばってほしい」に尽きる。

図書館に返さないといけない本たちを鞄に詰めて大学へ向かう。バスの時間まで少し余裕があったのでスタバでパンプキンスパイスラテを頼む。ちょっと癖があるけどおいしい。久しぶりに期間限定?のやつ飲んだ。
先輩の誕生日プレゼントを買う目的もあって、駅中のお店がすごく良かったからそこで買おうかと思っている。本当は別で行こうとしていたところがあったけれど、予定変更かな。

駅前に美術展の広告が少し前から掲示されていて、もう展示が始まっていることに気づく。でもそこの美術館では10月中に別の美術展も始まる予定で、どうせならふたつハシゴしたい。美術展のハシゴは1回やったことがあって、すごく良かったからまた今月か来月にでもやりたい。自分の財布に余裕があるタイミングで…
みたいなことを考えながら本日メインの目的地である本屋さんへ。その本屋さんはすごく広くて大きなところで、ずっと行きたくて行けなかったところだった。なんでそこへ行きたいかというと「小説TRIPPER」という文芸誌を買うため。なのに行ったら無かった。えぇ、それのために来たようなもんなのに…と少し落ち込みながら文庫コーナーへ。実は文庫本で買いたい本があったので。それは無事にお迎え。新海誠さんの『すずめの戸締まり』、永井紗耶子さんの『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』の2冊。さらに、ロックバンド[Alexandros]のボーカル・川上洋平さんのエッセイ『余拍』を衝動買い。芸能人が書いたエッセイとか、読むの初めてかも。ライブに行く予定があるから、それまでに読もうと思っている。

実は私は今まで一度もブックオフに行ったことがない(多分)。なぜなら家の近くにないから。最近Twitterで読書垢を作ったのだが、色んな人がブックオフで買い物をしていていいなー、と思っていたので、せっかく都会まで出てきたし行くか!と思いブックオフへいざ。天国かと思った、古本ありすぎてどこから見て良いのか分からない。「ずっとおれるやん」と思いながら目当ての作家さんで探したり本のタイトルから探したり。大体1時間くらい見て、本を4冊買った。吉本ばななさんの『白河夜船』、永井紗耶子さんの『大奥づとめ』、葉室麟さんの『乾山晩秋』、門井慶喜さんの『銀河鉄道の父』。最近時代小説を読みたい欲があって、『白河夜船』以外は時代小説縛りで本を選んだ。良い買い物した…読むのが楽しみ!


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