見えないそいつ

ぼくには他の人から目に見えないそいつがくっついてる。
そいつは普段はなんとか押さえ込んでいるけれど、ふっとした時にぼくを乗っ取って、ぼくがそいつになってしまう。
そいつになったら、些細なことでずっと寝込んだり、食べるものを選ぶことができなってしまったり、極端に疲れたり、とにかく体がだるくて疲れる。
それから普段もそいつはやってきて、ぼくに永遠に話をさせたり、ドアノブが壊れるくらい確認をさせる。
はやくそいつから離れたい。
だけどお医者さんが言うにはそいつとは離れられないんだって。うまく付き合ってって。
もうずっとそいつといるから、いない時の自分はどうだったか覚えていない。
これを書いてるのはそいつなんだと思う。

#見えないあいつ #生きる

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