人生を変えてしまう1本の線を本に引くことができるか?
相田みつをさんの有名な詩に「人との出逢い」というのがある。
そのときの出逢いが人生を根底から変えることがある よき出逢いを
私は、人に限らず本にもこれが当てはまると思っている。
1冊の本との出会いが人生を変えてしまう(きっかけになる)ことがある。
もっと言えば、その1冊の本の中の「たった1行」によって…。
そんなに頻繁に経験できることではないけれど、
雷が落ちるような衝撃を受ける1行に出くわしたとき、人は
「この1冊の本との出会いで人生が変わりました」
と言うのだろう。
ところで、あなたは本を読みながら赤線やマーカーを引くタイプだろうか?
もしそうであるなら、どんな1行に線を引いているだろうか?
今日紹介する『一流の人は、本のどこに線を引いているのか』では、
「読んだときには多少の嫌悪感があっても、どう言うわけだか気になる1行」や、
「新しい発見や役に立った箇所、そして自分の考えと【ちがう】箇所に引くことで成長の糧になる」と書かれている。
著者である土井英司さんは、
2万冊以上のビジネス書を読んできた経験があり、
現在も経営者やビジネスパーソン向けに話題のビジネス書についての書評をメールマガジンで配信している人だ。
年間1,000冊を読破するビジネス書の目利人である著者は、本書の中でこう主張している。
本には1冊あたり少ないものでも数千行の文章が記されている。だとしてもーーー。1冊の本にたった1本の線が引ければ、本の価値を十分回収して余りある成果になる。
そして、1冊に100本の線を引くことよりも、
100冊に1本ずつの線を見出すほうが、実りが多いと言う。
そんな1本の線を引ける自分になるために必要なことはなにか?
が、この本には具体的に書かれている。
また、そもそも線を引く前に、
どんな本を選んで読み、内容を吸収するか?についてもまとめられている。
特に、
「読むべき本を立ち読みで見抜く11の戦略」
は、膨大な量の本を読み書評を書いてきた著者ならではの視点と説得力があった。
私は「なるほど!」と思いながらも…
「まぁ本の巻末に載っている、土井さん厳選の44冊から読めば間違いないな!」なんて思っていたりしていることろだが・・。笑
ところで私は、「本に赤線を引く」のと同じ意味で、「本に付箋を貼る」ということをしている。
読み終わってから数日たった頃にその付箋のページを見ることで、新しい考え方を定着させることができる。
今回私が付箋を付けた部分を紹介しておこうと思う。
本の内容がおもしろいかどうかなど、あなたのビジネスには何の関係もない。
著者は「小説は消費、ビジネス書は投資」と主張している。
小説であれば「おもしろい」という基準で読めばいいが、ビジネス書は「目的」を持って読むことが大切なのだと。
そこに「おもしろさ」は関係ないということなのだろう。
もしあなたが、本の感想を聞かれて、「おもしろかった」「つまらなかった」などと答えているとしたら注意が必要だ。それが答えられないのだとしたら、あなたの目的意識が薄いか、その本に価値がないか、いずれかだろう。
(は、はい…!私のことです…以後気をつけます!)
自分が楽しむために本を読むのではなく、自分がおもしろいと思う世界を広げるために、本を読む。
読書はあくまで人生を豊かにするツールなのだな!読むことが目的になっていた私に響いた部分。
私の書評は、その本から自分自身が何を取り込んだかを説明している。本の内容よりも自分自身の変化を述べることにしている。現在の自分に不足している部分が見えているからこそ、それを補うために読書をするのだ。
今後私も本の紹介をしていくときに心がけよう!
たった1行でいいから自分の身になる文章に線を引き、それを体にしみ込ませること。それができれば、その本は価値ある1冊になる。
1冊の本に1本の線が引ければ、本の価格を十分回収して余りある成果になるという主張は一貫している。本は費用対効果の高い自己投資だ!
本を読むという行為においては、「最初から最後まですべて読むべき」という思い込みがあるだろう。しかし、本は全部読まなくていい。
私はまさにこのタイプだった…
新しい本が届いたら最初から順番通りに読んでいたのだ!
でも今は、「はじめに」を読んだら「目次」を見て、読みたい項から読むようにした。
すると不思議なことに、1冊を早く読み終わるようになった。
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著者は今でも続くメールマガジンBBM(年間1000冊のビジネス書を読む土井さんの日刊書評メールマガジン)で
経営者やビジネスパーソン向けに話題のビジネス書についての書評と、どこに赤線を引いたのかを解説している。
とても面白いので、興味がある人は登録してみてほしい。
(もちろん無料)