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「はじめてのお手紙」(生き物たちを見守る船の物語と作品紹介2ー1~3)
生き物たちを見守る船の作品群の物語と作品を紹介していきます。
全部で12点、3点でひとまとまりの物語になっています。
物語毎に投稿していくことにしました。
ふたつめは「はじめてのお手紙」です。
今日は約束の日。あの大きな木で待ち合わせ。
黒ヤギさん、お手紙、受け取ってくれるかな・・・?
白ヤギさんは、勇気を出して出発しました。かんじんのお手紙をうっかり忘れそうになりましたが、無事、約束の場所まで辿り着きつつありました。
このお手紙は、何度も書き直されたものでした。白ヤギさんは、お手紙を書くのは初めてでした。ああでもない、こうでもないと考えながら、しっくりくるのをつくりあげました。書き損じたのは、もちろん、食べました。
黒ヤギさんも、木のそばに近付きつつありました。普段は遅刻しがちな黒ヤギさんでしたが、今日は時間ピッタリに着けそうでした。白ヤギさんの姿が大きくなるにつれて、何か持っているらしいことが判り始めました。なんだろう?美味しいものかな?
そのうち、その何かは、一度もらってみたかった「お手紙」というものだとわかりました。でも、自分宛てではないかもしれません。喜ぶのはまだ早いと黒ヤギさんは思いました。
ふたりはいよいよ近くなり、白ヤギさんはもごもご言いました。お手紙を黒ヤギさんに渡したいようでした。
ありがとう。
そう言って、黒ヤギさんは白ヤギさんからお手紙を受け取りました。
食べるんなら、読んでからにしてね。
そう言い残し、白ヤギさんは、全速力で元来た道を引き返しました。
黒ヤギさんは、しばらくぼーっとしていました。どうやらこれは自分宛らしい。黒ヤギさんはおなかがすいていましたが、お手紙を食べないで読むことにしました。
この物語は、ひとまず投稿し、完成したら言葉の作品に入れておきます。
生き物を見守る船の作品群では、当初、生き物の命、とりわけ子どもの成長に焦点をあてて物語をつくる予定でした。制作が進むうちに、ひとつめの物語はあまり子どもだけという感じにはなりませんでしたが、ふたつめは子どもの世界を描きました。
子ども時代は初めて経験することがたくさんあると思います。もちろん、大人になってからもそうかもしれませんが・・・。こんなこともあるんじゃないかと思いながら、初めてお手紙を渡す、そしてもらう場面を題材にしました。
「はじめてのお手紙」の絵は
・約束の日
・お手紙どうぞ
・ありがとう
の3つです。
後程もう少し書き足すことにして、ひとまず投稿します。
使用した素材(のうち思い出せるもの)
・約束の日 H15 x W16 x D1.6 cm
木(ポプラ)、アクリル絵具、天然岩黒、朽葉色、岩焦茶、杉葉色、青貝粉、鉱物の水彩絵具、手漉き和紙、純金箔、他
・お手紙どうぞ H11.4 x W11.8 x D1.4 cm
木(エンジュ)、アクリル絵具、天然岩黒、朽葉色、岩焦茶、杉葉色、青貝粉、鉱物の水彩絵具、手漉き和紙、純金箔、他
・ありがとう H8.2 x W8.5 x D1.4 cm
木(エンジュ)、アクリル絵具、天然岩黒、青貝粉、鉱物の水彩絵具、手漉き和紙、純金箔、他
ありがとうございます。それでは、また。
その後、Instagramのリールにキラキラの動画を投稿しました。