何人集まれば同一の出身都道府県の人が二人以上集まる確率が50%を超えるか?

調査の動機

飲み屋で知らない人と話す定番の話題の一つといえばその人の出身地だ。
おそらく東京は日本で最も地方出身者が集まる土地なので、私も一人で飲み屋のカウンター席で飲んでいて、隣の暇そうなお客さんとよくこの話題を出して仲良くなるきっかけを作っている。 先日居酒屋のカウンター席で隣りに座っていたお客さんが、たまたま私と同郷の人だということがわかった。そのときに、飲み屋に同じ都道府県の人がいる確率はどの程度なのだろうかと思い、本考察を行った。

考察の前提条件

当然ながら地方の田舎場末スナックで集まった人たちは、ほぼほぼ100%その土地の人であると考えられる。 そのため、今回の考察ではその場に集まった人の出身地が47都道府県の中で完全にランダムである場合を考察する。 現実ではありえないが、各都道府県から無作為に人が居酒屋に集まった場合を想定している。

参考にした計算式

今回同一の都道府県の人に出会う確率を計算する上で参考にした計算式はwikipediaの、誕生日のパラドックスを参考にした。n人集まった集団に入れば自分と同じ誕生日の人がいる確率が50%を超えるかという確率を求める計算式だ。

数式1

この数式のややこしい事は抜きにして、とりあえずその場に集まった人がn人いた場合、p3(n)の確率で同じ誕生日の人がいるという計算式だ。
例えば、10人の人が集まった場合はn=10なので、、、

数式2

なので、約2.7%の確率で10人全員に話しかければ、自分と同じ誕生日の人がいる可能性があるということになる。 これが50%を超える場合はn=253人ということになる。 253人が集まった中で全員と誕生日の話をしても、同じ誕生日に合う確率が50%を超えないという事はとても驚きである。 可能性を90%を超える人数を探すために1000人(n=1000)まで計算したところ、840人(n=840)いないと同じ誕生日の人と出会えないという結果になった。

画像5

とはいえこれを基に考えると、365日の部分を47都道府県に置き換えれば、n人が集まった場合の同じ都道府県出身者が集まる可能性を計算できると考えた。

47都道県に置き換えた場合

それでは、47都道府県の場合を考えていく。 上記の式の365日を47都道府県に置き換えると以下の式となる。

数式3

この式にn(その場に集まる人数)を代入すると同郷の人に出会う可能性が求められる。n(その場に集まる人数)に1人から人までを代入したグラフを以下のように作成した。

画像5

この結果を見ると33人の集まりに片っ端から出身地の話をしたら、約50%の確率で同郷の人に出会えるという結果となった。 33人に話しかけると考えると飲み屋のカウンターではかなり難しい。もしも同郷の人と出会える機会があれば縁を大切にしたいと思う。

後記

話ができるのは長く居座ってせいぜい5人以下だと思う。1人~5人の集合における同郷の人と出会う確率は以下のようになっている。

1人: 2.13%
2人: 4.21%
3人: 6.25%
4人: 8.24%
5人: 10.2%

5人の集合において10%を超える確率で同郷の人と話ができるなら意外と確率が高くも感じられる。ぜひこれを読んだ人は飲み屋のカウンターに向かってもらいたい。

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