0306福島県浪江ツアー【振り返り②】2022
つどい、まじわり、うみだす4日間。
ローカルSDGsユースセミナー CIRCULAR YOUTH CAMP
Day2の現地訪問、
午前の体験を終え、
午後は少量多品目で野菜を育てる永田さんご夫婦の畑へ。
か、か、風強すぎ!!(帰りの常磐線は止まりました……涙)
春はこういう強風の日もあると。
こういう風の強い日は、本当は畑仕事しないんだけど……と明るく笑うお母さん。
一度収穫が終わった株から自然に生えてきた、ミニサイズのキャベツ、ミニ白菜、ミニブロッコリーを収穫。
売り物にはならないけれど、味は変わらず美味しいんだよ、いいから好きなだけ持ってって食べてみて! と自信満々にお父さん。
こうやってね、葉が丸まって、かたくなってるのをね、ほら、とお母さん。
ブロッコリーは一回収穫すると、切り口の周囲から各方面に3こ、4こと
ぽこぽこミニ達が出てくるらしい。知らなかった。
白菜も、花束みたいに各方面にくるくる巻いている。
採れたのは、こんな感じ。
収穫が終わった畑から採ったなんて、関係ないくらい、青々として、元気。
売り物としての基準は分からないけど、大地、植物、いのちのパワーを素直に感じます。
たくさん採れた〜!
おうちのある方に移動して、他にも育てているものを見せていただきました。
あ〜、タラの芽、おいしいんだよな〜〜〜!
山林の除染はまだ不十分なところもあるので、こうして枝を敷き詰めて、水耕栽培する方法をとっているそう。
木の指人形がにょきにょき背比べしているみたいで、可愛い。
農家さんの家の作業場って、なんとも言えなく好き。
使い勝手のいいように、農家さん自身の工夫が物言わず潜んでいて
ここからいろんなものが生まれるアトリエのようというか、
この空間に漂う時間の流れみたいなものが、なんとも言えなく好き。
ここで長ネギについて、お話を伺います。
長ネギは、白い部分が30cm以上、50cm以下でないと売りに出せないと規格が決まっている。そのために土寄せをして、その規格に近づけるのだそう。
工業製品じゃないんだし、厳密な数字に意味はあるんだろうか、と思いつつ、
スーパーに並んだものを手に取る場面を思い返して、
自分もきっと無意識のうちに、規格によって平均化された理想に近いもの、「より良い」ものを品定めしながら選んでしまっているかもしれないと、はっとしたのでした。
もっと驚いたのは、放射能測定についてでした。
農産物を出荷する際は、各品目1kgずつ、3以上の農家さんから検査用の野菜を集め、放射能の値を測定し、基準をクリアしたものに出荷の許可がおります。
永田さんのように少量多品目の農家にとっては特に、1kgだって貴重な作物。
結果が出るまでに1週間ほどかかるため、旬を逃してしまうもどかしさもあるといいます。
制度的な障壁……なんとかならないものか……。
消費者の側にいると、「安全か、安全じゃないのか」、(さらには、おいしそうか、おいししそうじゃないか、見た目がきれいか、きれいじゃないか……)
ほんの一部でしか「商品」を見ていないし、
その視野の狭さの中での判断は、俯瞰してみると決して合理的というわけでも最適というわけでもないのではないかと気づかされます。
今すぐどうにかできないことは、こちら側にとってももどかしいけれど、
知ったことが第一歩、こうして参加者同士共有できたことが第一歩、
疑問に思うこと、どうにかできないのかなと考えることが第一歩だと信じて。
今は真摯に現実を受け止めます。
最後は薪割り! 身体を動かします。
体幹がしっかりしているって、「生きる」が根源的な意味でしっかりしているという感じがして、自分のいつもの頭ばっかり、手先ばっかり口ばっかりの生活を見直したいと思うのでした。
薪で暖をとる生活、いいなあ。憧れ。
収穫させていただいたキャベツ・白菜・ブロッコリーと、長ネギをお土産にいただきました。永田さん、ありがとうございました!