47歳ミュージカル女優デビュー
それは娘が学校からもらってきた1枚のチラシ。「市民参加型ミュージカル参加者募集中」
「ママ声デカいから出てみたら?」
何気なく娘が言った1言で、声は確かにデカい、待てよ…その前に私踊りも芝居も好きだったよな。赤名リカ何度も人前で演じてたよな…。
よし!年齢制限ないし応募しよう!
書類審査通過しオーディション会場へ。
子供だらけの完璧アウェイ状態…間違いなく最年長。でも恥ずかしさより絶対舞台に出たい気持ちが強かった。見事合格✨
8月の本番へ向けて5ヶ月間のお稽古スタート!!
50人程の子供達に紛れての初めてのレッスン。お母さん役がなかったら間違いなくこの場所にはいなかっただろう。
それにしてもまさかこんなに舞台経験のある子供達がいるなんて…台詞覚えにしろ踊りにしろ、みんなの百倍努力しないと追いつかない。毎日歌って踊っていたので娘も覚えてしまう。
確実に脳みそと身体は47歳だ。
でも1つのものに一丸となって目指す姿勢に年齢は関係ない。
稽古を重ねるにつれ子供達とどんどん仲良くなり、最終的には1番のイジられキャラになっていた(笑)
私は主人と二人三脚で仕事をしている。
本番1週間前は毎日夜までお稽古続きで、仕事も家事も負担を掛けてしまった。
主人の作ったミートソースと無水カレーの味は一生忘れない。
いざ本番!!
5ヶ月の苦労が2日間の一瞬の夢に変わる。
初めてのピンマイク。
「光を浴びてひまわりになれ」先生、満員のお客様の前で浴びたスポットライト最高でした✨
そして自分に与えられた役を演じきった!
「あいさん、最高のお母さんだったよ!」終わった後の先生の言葉で、本当にチャレンジして良かったと確信した。
憧れ続けた、歌って踊ってお芝居をして舞台に立つ自分、娘がチラシを見せなかったらその夢忘れ続けて人生を終えていたと思う。
この夏私は家族の支えのお陰で、一生忘れない景色を観ることが出来た。
書き込んだ台本とDVDは棺に一緒に入れてくれと主人にお願いしている。