なんでもかんでも『悪魔』のせいにされては困る タロット大アルカナを解説
「人間ってやつは、なんでもうまくいくと神さまにお礼をいう」
「悪くいくと、決まっておれのせいにするんだからな」
ちくしょうめ、見ていろ!
ある村のお百姓が牛を牧場に連れてき、草を食べさせながら
神さまに感謝していました。
「いつも、わしらをお守りくださり、ありがとうございます」
しげみのかげから聞いていた悪魔は、しゃくにさわりました。
それから何日かして
お百姓の牛が沼に落ちて出られなくなっていました。
「ひどいこと、しやがる。また悪魔のやつのいたずらだな」
お百姓は、すぐさま人を呼びにいきました。
そのあいだに悪魔は
しげみのうしろから、そっと出てきて牛をひっぱりあげておきました。
「今度こそ、おれもお礼を言われるだろう」
戻ってきたお百姓は、岸に上がっている牛を見て大喜び。
「おお、神さま。お礼をもうしあげます」
『あわれな悪魔(子どもに聞かせる世界の民話)矢崎源九郎偏』
心の視野が囚われている
「あわれな悪魔」というタイトルですが
タロットでは「お百姓」のほうに注目します。
『悪魔』のカードは
「囚われていることに気づいていない」状態を表している。
良いことが起これば感謝して
悪いことが起こると悪魔のせいにする。
悪いことがおこらないように
周りに注意し、好ましくない人間関係を排除する。
「自分ごと」の関心に傾いていくことで
まわりが見えなくなってしまう。
自分の思考から距離を取る
ふたりの裸の男女は鎖に繋がれている。
鎖にきつく縛られているわけでもなく
表情も穏やかだ。
「こんな風に考えてしまうからいけないんだ」
と思わなくてもいい。
「私はこんな風に考えていたんだ」
と気づくことが大切だ。
『悪魔』のカードは
【思考を通して自己認識していく】場所に位置している。
生命の木でのヘブライ文字は「目」。
自分の「視点」をちょっとずらしてあげると
見える世界が違ってくる。
「他人を多角的に見る」ことが
人間関係を円滑にするコツですが
その前に「自分自身」も見つめてみましょう。
自分の囚われているものに気づきたときに
フラットな視点を持つことができでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今日も良い日になるといいですね♬