リテピ花写77 モミジアオイ 紅いプロペラ 派手さと温和 好かれるその容姿
ハイビスカスに似た赤い花。モミジアオイ。
北米東南部のフロリダなどの湿地が原産で、
ハイビスカスと同属。だから、よく似ています。
沼地でよく自生するので、沼ハイビスカスとも呼ばれます。
7~9月の花期には、15~20cmくらいの大きな5枚の花弁を、朝に咲かせて夕方にはしぼむ。でも蕾が次々と咲きます。
花弁は色鮮やかで表面に光沢があり、細く重なりません。
葵に似た花と葉が手のひらのような細いモミジ(カエデ)の形からモミジアオイと呼ばれ、紅蜀葵(コウショッキ)の別名もあります。
多数の雄しべが筒状に突き出て、その先端に雌しべがある独特の形で、ハチドリを誘います。
こぼれた種で自生するほど旺盛な生命力も持ち合わせています。
色は、赤以外にもピンクや白も。
アオイ科のフヨウ属で、フヨウやムクゲとなども同じ属。
でもフヨウやムクゲは木で、モミジアオイは宿根草、草です。
冬は枯れても春には芽吹きます。
しっとりした深紅の花の上品な雰囲気から、
花言葉は、「温和」「穏やかさ」。海外では「派手」「魅惑」とか。
確かに派手な雰囲気があり、すぐに目につきますね。
花言葉の温和が徳川家康の名言に含まれています。
「大気ある者は慈悲深く、態度温和にして、人に対しても柔らかに身をも言葉をも引っ下げて応接す」
さすが大物ですね。
もっとも徳川家康は1616年、73歳でなくなっていますので、
1863年(幕末)に日本に渡来したモミジアオイは見ていないですね。
最近は花びらの幅が少し広く、ふっくらした印象の、同属アメリカフヨウとの雑種が流通しているようです。
花も世につれ変わってきますが、なにとぞ温暖化に耐えんことを。
紅いプロペラ
ブルン、ブルン、ブルーン
紅いプロペラは回り、モミジアオイは身震い
ダ・ヴィンチの空気スクリューのように
回りの空気を押し下げ、ふわりと宙に浮く
ドローンのように青空に浮かんだ赤いプロペラ
真ん中に突き出たしべの先頭がハチドリを誘う
揺れる雌しべの周りに雄しべがしっかりガード
スキあれば、我先に生命の連続をうかがう
紅いたぎるような情熱を温和な表情で
穏やかにしゅわーっと発露する
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