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リテピ花写069 クチナシ 香り高く、白い花、実はオレンジで黄色の染料に。クチナシ、ジンチョウゲ、キンモクセイで三大香木。どの香りが好き?
垣根によく使われるクチナシの木。
そんなに大きくならないのがちょうどよいらしいですね。
花の咲いている時期は、自転車で走っていると、
クチナシの生け垣を見えるあたりから、甘い香りがふわっと漂ってきます。
ああ、いい香りだなと気分良くなります。
ただ、肉厚の白い花は、傷つきやすく、徐々にクリーム色に変色し、
花の命も短く、撮影のタイミングが難しいですね。
次々に咲いてくれるのはいいのですが、
隣に変色した花があったりすると、全体の雰囲気が撮りづらくなります。
もっともこれはどんな花でも同じようなことで、
桔梗などもすぐ隣に枯れた花があるので
全体がきれいに咲いているタイミングを見つけるのが結構難しいですね。
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クチナシ(梔子)は、ジンチョウゲ(沈丁花)、キンモクセイ(金木犀)とともに三大香木として知られています。
アジア原産で、19世紀に伝わったヨーロッパでも
その香りが好まれたようで、香水などによく利用されます。
そのためか、クチナシの花は、胸に飾る花の代表格としても知られ、
アメリカでは、ダンスパーティーで、
男性が女性にクチナシの胸飾りを贈る習慣があるといいます。
花言葉は「とても幸せです」「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」。
女性の嬉しい気持ちを表しているようですね。
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西洋ではガーデニアと呼び、
「天使が地上に降ってきた花」として、縁起の良い花ですが、
なぜ日本でクチナシと呼ぶのか、いぶかしく思っていました。
実が熟しても割れないので、口を開かないから口無しと呼ばれたというのが
一般的な解釈のようです。
でも日本では、死人に口なしとか嫁にもらうくちなしとか、
あまり良いイメージがないようなのですが。果たして?
垣根では、ヤエクチナシをよく見ます。
このほか、コクチナシ、ヒメクチナシなどがあります。
クチナシは香りや黄色の色付けでなく、
薬用としても、止血、鎮静、不眠、精神不安に効果があり、
山梔子(さんしし)という名前で、処方されています。
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真っ白で見目良く、香りよく、着色料や薬用としての
利用価値もあるクチナシ。
名前は好みがありそうですが、
「くちなし」や「くちなしの花」の歌まであり、
皆さんから好まれているんですね。
さて、香りですが、
三大香木のなかで、どの香りが好きですか?
クチナシは甘い感じで心を満たしてくれます。
金木犀もいい香りですが、誰か子供がトイレの香といったように、
そのイメージが強いのが難点かも。
で、沈丁花ですが、香りが遠くまで届くそうです。
春に公園で見かけて写真も撮ったのですが、
すみません、香りはほとんど記憶に残っていません。なぜだろう?
次の春には、ぜひ、思いっきりかいで記憶に残したいと思います。
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