たまたま読んだ本037 新版 科学がつきとめた運のいい人 さあ、運を呼び寄せよう! 運のいい人は優しく親切?
たまに運のいい人がいるが、あの人はなぜ運がいいのだろう?
脳科学者の著者は、運は偶然手に入るものでなく、その人の行動パターンが運を呼び込んでおり、科学的な根拠があるという。
つまり、運かいい人というのは、
自分なりの「しあわせのものさし」をもっているので、そのしあわせの状態を積極的につくり出す努力をしているから、自己一致の状態(自分を好きな状態)になり、人に好かれる、という図式が成り立つと説明する。
著者によると、人に好かれる人が運のいい人になるらしい。
確かに好かれる人は嫌われる人よりも仕事や良いこともよく紹介される可能性は高いだろう。運が良いとは生きていくうえで良いことがよく起こることらしい。
運のいい人になるには、どうすればよいのか。
同書ではまず、周囲の人と良好な人間関係を築くために、自分で自分を大切にし、根拠はなくても「自分は運がいい」と決めてしまったほうが、実際に運はよくなるという。
そして誰かを育てることは自分を育てることにつながるので、実の子どもや他人の子ども、部下や後輩であれ、だれでも目いっばいの愛情をもって育てれば、自分も共に成長できるという。
自分さえよければいいと考えるのではなく、きちんと他人のことを思いやれる人でありたい、といつも考えられる人か運のいい人ともいえるという。利他行動をとり、それによって自分がよい評価を受け、さらに相手が喜んでくれたときには、脳は何重もの喜びを一気に感じているという。
運のいい人は、他人をほめるのが上手で、他人を素直に正しくほめられる人は、他人から好かれるようになるらしい。
それには、正しくほめ、表面的な軽いほめ方はしない、欠点には寛容になってほめることなども必要らしい。
また何かを選択するとき、安心・安全な道より、ちょっと冒険の道を選んでみる。そのほうが夢中になれるし、脳が喜んで、結果もよいものになる確率が上かるという。
ひとり勝ちしない道、共存できる道を探るほうが結果的に、長く生き延ひることができる。自分も生き残るけれどまわりも生き残れる道を選ぶ。まわりとうまく共存できる道を選ぶとよい。
配慮範囲の広い利他的な志向をもつ人は、よい人間関係を持続的に築けるため、自分の周囲に盤石なネットワークをつくることができ、それが運のよさにつながるという。
そして、人を助けたときは「ありがとう」と言う。感謝の気持ちを抱くべきなのは助ける側だからという。
大前提として、ますは自分の目標や夢をはっきりとさせよう。と意識の重要性も付け加える。
意識をはっきり持って、人に親切で優しくなれば、運が向いてくる。
さあ、運のいい人のなるよう努力しよう。
でも努力疲れしないように楽しみながらしたほうがいいかも。
出版社:サンマーク出版
発売日:2023/8/31
ページ:207ページ
定 価:1500円+税
著者プロフィール
中野信子(なかの のぶこ)
東京都生まれ。脳科学者、医学博士。東日本国際大学特任教授、森美術館理事。2008年東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。
脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。著書に『エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術』(日経BP)、『脳の闇』(新潮新書)、『サイコパス』(文春新書)、『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)、『毒親』(ポプラ新書)、『フェイク』(小学館新書)など。
写真:カリブラコア
開花:4~11月
花言葉:「あなたと一緒なら心がやわらぐ」、
「心のやすらぎ」、「心がなごむ」