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「ぼうぜ」のにぎり寿司 姿寿司ではなく

秋祭りの季節。何を召し上がりますか?

私は、秋祭り=ぼうぜの寿司

を連想します。こんな人は、全国区からすると、マイナーでしょう。

だいたい、ぼうぜって何?ってことです。

ぼうぜが何者かについては、こちら、Kusamakura さんの note を是非、ご参考になさってください。

姿寿司は、子どもの頃、山の親戚の家へ行くと、よく「ごちそう」になった記憶があります。ただ、子どもだったからか、食べづらくて、当時は、あまり好きではなかった。大きな「姿」でお客さんに出すのが「ごちそう」のふるまい方だったのでは、と推測しますが、とにかく、子どもの私は悩みました。

『かぶりつくのか』『いや、そもそも、どこからかぶりつくのだ』『顔が怖い』『解体して、胴体とご飯だけ食べたい』

切ってくれたことがあったかどうか、今となっては正確に思い出せません。

他の料理が並べられていたときは、ぼうぜの姿寿司には手を付けず、違うものを食べていたように思います。

我が家では、姿寿司ではなく、小さいぼうぜを使ったにぎり寿司をよく作ってきました。写真のぼうぜは、10月初旬ですが、にぎりにするには、すでに少し大きい。大き目だから、厚くて食べ応えがあるけど、もう少し小さい方が酢飯との一体感があって、よりおいしい。

祖父、祖母、母。四六時中、いつもだれかが台所仕事をしていた我が家。小学高学年頃からは私も台所に立っていました。そうしなければいけなかったのではなく、そうしたくて。とはいえ、まだ子どもだから、カレーに色々入れてみたり、お菓子もどきを作ったりという程度でしたが。

「ぼうぜの、姿じゃない、寿司」を作っていたのは、主に祖父。祖父亡き後は母が作っていました。

今は、3人とも故人となり、私が、母が作るのを見ていた記憶を基に再現しています。といっても、祖父母と母は、魚をさばいたり、おろしたり、自由自在にしていたのですが、それら、魚仕事を教えてもらっていなかったのが悔やまれます。

週末の家の近くの(全国チェーンではない)地元のスーパーでは、秋はぼうぜを写真のようにさばいてくれています。マグロやタイ、カンパチ、エビやイカは、通年で、同様に、にぎったらよい形で。たまにアジが出ていたら、ラッキー。

好みの魚を買えば、あとは、寿司飯を作って、にぎるだけでいい。
ぼうぜは、うす塩をしてくれていますが、塩をして、しばらく置き、出た水分を拭きとってから、お酢につけます。お好みですが、私は、30分くらい。うっかり忘れていると、酢がききすぎるので、頃合いを見て、酢を捨て、にぎるまで休ませておきます。

この日は、おやつの時間に台湾の「杉林渓烏龍」を淹れて、夕食後も何煎目かを名残惜しく楽しみました。

金木犀薫る秋。
小さいぼうぜは、また来年でしょうか。

Thank you for reading!

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