あれから30年 〜大阪住まいだった私の阪神淡路大震災〜①
1995年1月17日5時46分52秒、布団の中にいた私は、急で激しい衝撃に目覚め、いつまで経ってもおさまらない揺れに驚愕しながら起き上がれずにいた。
地震だ、しかも未だかつて経験したことの無い大きな揺れ。
当時、私は大阪市内に両親と共に暮らしていた。
両親と、すごく揺れたねと話しながら家の中に被害が無いか確認。
食器棚からお皿が3枚落ち、軽くヒビが入ったくらいで、幸い他には被害は無かった。
そうしていると、毎朝我が家に顔を見せる野良猫が、ニャーニャーといつも以上に大きな声を出しながらやってきた。俺様は大丈夫だぞ、人間どもはどうだ?と言わんばかりの野良猫パトロールに、頼もしさと日常を感じてホッとした。
が、テレビをつけると各地の被害状況が報告されている。
どうやら我が家はたいしたことがなく、神戸に甚大な被害が出た模様だ。
そして、私の勤務先の最寄である、大阪市内北部の駅の様子が映し出された。看板が傾いている。会社は大丈夫だろうか?
こんなことをしている場合ではない。交通機関は乱れているだろう。いつもより早くイを出なければ遅刻してしまう!
職場ではまだまだひよっこだった私は遅刻するわけにはいかないと思い、大急ぎで準備をし、いつもよりかなり早い時間に家を飛び出したのであった。
続く