「嫌知らず」考
最近Xで爆誕した「嫌知らず」という言葉。
この現象について問題提起した方、話題を広げ分析や考察をした方、「嫌知らず」と名付けた方、みなさん素晴らし過ぎてただただ感心。
特にこのネーミング。なんと分かりやすいことか!
そして、瞬く間にX上に拡散、浸透する「嫌知らず」。
どれだけたくさんの人が悩まされてきたか、って証拠ですね。
Xのポストを読んでいくと、2パターンの「嫌知らず」が見受けられる。
大抵の嫌知らずをやらかすのは男性。女性が「嫌だ」と言っても信じず、拒否し続けた女性がブチ切れた時に「え?嫌なら言ってくれれば良かったのに」となるパターン。
はて?散々嫌だと言っておりますが?何故分からない???
もう一つは、女性が「嫌だ」と言っても男性が「俺は嫌じゃない」
はぁ?あなたが嫌かどうか関係無い、私が嫌なんですが!
いずれのパターンも、なんなんだこれ。
男性脳、女性脳の差異?
社会的性差が生み出したもの?
なんなのよ〜〜〜〜〜っ!
圧倒的なコミュニケーション力の欠如。想像力、思い遣りの無さ。自と他の境界が曖昧で区別が付いていない……。
色んな要素が考えられる。
で、ふと思い出した。
私が小6から中1の初めにかけて、数人のクラスメイトからそれぞれイジリを受けていた。
イジメまではいかないイジリ、からかい。
正直タチが悪いにも程がある。
みんな、私をからかうネタもイジってくるタイミングも異なっていたが、そのしつこさは同じ。とにかくしつこい。
私がいくら嫌だ、やめてと言ってもやめない。泣いても本気で怒り狂ってもやめない。
本当に全員頭どうにかなってる?と言いたいくらいしつこさ満載だった。
周りから見たら、仲の良い者同士のじゃれ合いに見えたかも知れない。だから他の子はとめてくれない。挙句、イジリメンバーのうちの一人の男子は私のことを好きなんじゃないか?と噂まで流れた。もうカオスもいいところ。「好きな女の子をついいじめてしまう素直になれない少年」ってか!こっちは迷惑なだけなんですけど。
そのうち、飽きたのか中学進学というビッグイベントがあったからか、男子からのイジリはピタっとなくなった。
が、ある女子からのからかいだけが続いた……。
それが、当時クラスで一番仲が良いと思っていた相手だったので、まだピュアな私は悲しかったし嫌だったし混乱した。
で、完全無視を実行、彼女とは絶交した。
その数年後、彼女が謝罪してきたことで和解したが、以前ほど仲良しには戻れなかった。
ただ、謝罪してきた時の彼女は昔とは打って変わって大人しく、思慮深い風情となり、あの頃の自分のしつこさに心から後悔している様子だった。彼女の内面がたったの数年でグッと成長したのだろうとその時感じた。
一方男子たちからは謝罪は一切無し。
そんな大昔のことを思い出しながら、「嫌知らず」は、幼くて自己中心的で想像力のカケラも持ち合わせない人の行為かと思う。
件の私の女友達は、成長と共に「嫌知らず」を卒業することができた。
男子たちは、自分が「嫌知らず」なんだと気付かぬまま、幼いままで大人になったのではあるまいな。
なんてことを考えた児島でありました。