コロナ禍での入院のメリット
私は2020年の夏と冬に、甲状腺乳頭がんの手術・治療のために入院生活を送りました。どちらもコロナ禍での入院となり、不自由なこともありました。一番大きかったのは「面会禁止」!手術での入院の時は、入院日の説明と、手術当日のみ家族の立ち合い可能でした。放射線ヨード治療の入院の時には、家族は入院する病棟にも入れませんでした。そのため、洗濯物を持ち帰ってもらったり、足りない荷物を持ってきてもらうこともできませんでした。私の入院した病院は売店もなかったので、「足りなかったら後で買~おう」という訳にはいかず、とんでもない重量のスーツケースを引きずっての入院となりました!(笑)
でも、「面会できないこと」によるいいこともあったように思います。それは、「自分のことだけ考えられる時間をたくさん確保できた」ということ!!
家族と暮らしていると、自分だけのことを考える、ということは不可能です。必ず自分の都合と家族の都合のすりあわせが必要。特に「親」という役割をしていると、一番最初に自分の都合をひっこめることもしばしば。(笑)でも入院中は「自分のことだけ考えていい時間」をたっっっっぷり確保できました!!自分の好きなラジオを聴きたい時間に聴いて、好きなマンガを読んで、テレビも自分が一番見たいものを見て、好きなだけ考え事をして…と、こんなぜいたくな時間の使い方、何年ぶりだろう…としみじみしてしまいました。ああ、手術や治療目的でなければ、最高のバケーションなのに~(←本末転倒!?)食事も上げ膳・据え膳、お掃除もしなくていいし!
また、病院全体で「面会禁止」だったため、病棟がとても静かでした。特に大部屋での入院期間に面会可能だったら、自分の面会に加え、他の患者さんの面会も当然ありえる訳で、「騒がしいな」と思ったかもしれません。(「今はコロナ前よりずっと静かで、患者さんにとってはこちらの方がいいかもね…」とお話されていた看護師さんもいたくらい。)
加えて私の性格上、面会可能だったら結構気疲れして大変だったかもしれないな、と思います。面会に来てくれた人に、弱った自分を見せたくなくて、過剰に「大丈夫!」アピールをし、後でドッと疲れていたかも…特に自分のことでいっぱいいっぱいだった術後は、他の事に気配りができるような余裕がなかったので、面会禁止も悪くなかったかな、と思います。
病気の治療や出産などでどうしても「コロナ禍の入院」が必要なみなさま、大変なこともあるかと思いますが、いい面も確かにありましたよ!どうか、気を落とさずに…