小豆を煮るくらいがいい

甘いものが大好きな友人への引っ越し祝いに、あんこを作ることにした。発酵あんこ作りにのめり込んでいた際に買った小豆がいっぱい残っているから全部煮てしまおう。砂糖も普段の調理であまり使わないので、この機会に消費してしまいたい。

合計600gほどの小豆を煮こみ、350gくらいの砂糖と2つまみの塩で味をつける。甘さ控えめのあんこができた。発酵あんこではないため、最初の渋切りさえちゃんとやれば失敗は少ない。

完成後のあんこを見て初めて作りすぎたことに気づいた。味見を繰り返して量を減らそうと考えたが、量が減る前に高血糖でえらいことになりそうだ。

外に出るとちょうどご近所さんが談笑していたので、あんこを配った。小豆を煮て砂糖と塩を加えただけなのに、配ったこちらが恐縮するほどみなさん大変喜んでくれた。みなさんの笑顔を見て僕も自然と嬉しくなる。

こんなことでいいんだよなと思った。

400字エッセイ書いています。