グラタンを頼むとグラタンが食べられる
代表講師の高橋ライチです。
夕食後「お願い上手になるコツ講座」を開催しました。この講座は「頑張り屋さんのあなたのための」と前置きがついています。集まる人は、み~んな頑張り屋さんなんですよね。お願いせずに孤軍奮闘しているわけです。チェックインで、8名の方の参加動機や現状をお聴きすると、ぶわっと「お疲れさま!!」の想いが溢れそうになりました。レジュメを読みながら、みなさんの実例を一緒に考える地味な講座なのですが、私にとってはとても味わい深い、愛おしい時間です。参加者さんにとってはどうだったかな。アンケートが楽しみです。
レストランで、グラタンをオーダーしたら、グラタンが食べられることには疑いがないのに子どもにグラタンをリクエストされたら、その日は無理でもそのうち叶えてあげたい気持ちは湧くのに、自分が誰かに「今日の夕飯はグラタンを作ってほしいな」とはなかなかリクエストできない。
それが、お願い上手じゃない人です。
私の場合は、夫がグラタンを作れることを知っている(相手の能力や状況に応じたリクエストをするのが重要!)ので、「今日の夕飯何にする?」「グラタン作ってほしいな(あなたに)」というリクエストは比較的ラクにできます。しかも、夫がわりと無理をしないタイプなので、「今日は無理」って断ってくることもあるからより気楽です。昨日も夫が休みだったので、「鶏むね肉があるから、ザンギ(夫出身地・北海道の下味しっかりのから揚げ)作って」とリクエストしたらOKが出ました。副菜あれこれは私が作りました。でもできれば、私がメニューを考えないで作ってもらえる日も欲しい。そう伝えてきました。そのおかげで彼が仕事帰りに買い物に行って、食材を見てひらめいて、あれこれ作る気まんまんでいる時もあります。
この日は、居酒屋で飲むことを自粛している私の想いが炸裂してビール、甘エビから揚げを中心に、マッシュルームのフライ、ちくわ磯部揚げなどをリクエスト。「え~!?めんどくせ~!自分で作ってよ」と言われながらも、揚げ物は夫のほうが上手だし、彼がいない日は私が作っているし、洗濯も掃除も私がやっているし、今日はこの時間進めたい仕事もあるし、あなたに作ってほしいんだよね。そしたら助かる。ということを伝えて、作ってもらい、私は、超・喜びました。「わ~!居酒屋だ~!」
さて、夫はこき使われて可哀想でしょうか?私は暴君・鬼嫁でしょうか?私は夫がたまたま料理できるから得られている幸運なのでしょうか?まあ全部YESかもしれませんが…でもね、私がお願い上手になってなかったら、夫が料理の能力があっても全部自分で作っていたかも?いや無理だな、食べたいけどここまですべてを作る気力なし。夫を責め、文句言いながら適当なものを作って食べる、できる範囲の食事、楽しくない…
私は疲れ果てて3度目の離婚に至っていたかもしれません。
夫も、彼ひとり暮らしだったら、こんなメニューは作らず、お惣菜買ってくるか、外で食べるかでしょうね。妻と娘が喜ぶだろう、求められているからこそ「いいよ」と気軽に請け負ったり、「めんどくせ~!」といいながらも頑張ったりする。すると、出来上がり、美しい。美味しい。実際に、娘たちの歓声や喜んでる姿がみられる。妻がインスタに #夫ごはん の写真をあげる(笑)。
私はリクエストが明確だとリクエストどおりのものが叶い嬉しい。
彼はリクエストが明確だと、喜んでもらえる行動がしやすく嬉しい。
全員が笑顔。
という状況がうまれました。ちなみに、これはここ1~2年でやっと軌道に乗った感じがしています。私はもともとは頑張り過ぎて破綻するというパートナーシップを繰り返してきて、子どもにもしわ寄せがいき、全員が苦しい時期が長くありました。(二度の離婚+αを経験しました)コミュニケーションを学び、聴き方を学び、心理を学び、実験と検証を重ねた上で編み出した、魔法ではない地道なレジュメで魔法ではなく地道なあなたの実践を応援していきたいと思っています。
(2020年6月23日の記事より)
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