怖い気持ちや不安な気持ちは、抑え込まずに出してみると…
ココツ(生きる力を育む☆子どもの話を聴くコツ講座)講師のまさみです。
私は3年前からご縁があって、転勤族の夫と小学2年生の息子と宮城に暮らしています。昨日は、TVでもネットでも、東日本大震災の話題があがっていましたね。映像を見たり、ニュースをきいて、不安な気持ちが出てきた、という方もいらっしゃるかもしれません。
少し前ですが、2月13日(土)夜に震度5強の地震がありました。関東にお住まいの方も結構揺れたと聞いています。お怪我などありませんでしたか?
13日の地震が起きた時、私は主催のオンライン・ワークショップを開催中で、終わりの挨拶をしようとしていたところでした。23時頃だったと記憶しています。強い揺れを感じ、とても動揺しました。
隣の部屋では息子が一人で寝ていましたが、zoom参加者さんの地域も揺れ始め、私はすぐに息子のところへ駆けつけることができませんでした。
様子を見に行くと、夫が息子に付き添ってくれていて
「大丈夫、大丈夫、怖くないよ。大丈夫」
と声をかけていました。
夫が部屋を出て、息子と二人になった時に
「ねぇ、ママはとっても怖かったんだけど、息子君はどうだった?」
と尋ねてみました。
息子は少しためらっていましたので
「怖かった気持ち出してもいいんだよ~。」
と伝えると
「僕、とっても怖かった~」
としがみついてきました。
そこで、二人でギューギュー抱き合いながら「怖かったね~」「怖かったね~」と気が済むまで怖かった気持ちを言い合いました。
するとだんだんと気持ちが落ち着いて来て、「僕、ちょっと大丈夫みたい」と言いました。
そこで
「大きな地震があった後や、何かとても怖いことがあった後に、急に一人でいることが怖くなることや、不安になってドキドキすることがあるかもしれないの。だけど、それは息子君が弱虫だからとか怖がりだからということではなくて、とっても自然なことなんだよ。
だからもし急に怖い気持ちとか心配な気持ちがいっぱいでてきた時は、1人で悩まずに、ママに教えてね。そして、その時にどうしたらいいか、一緒に考えようね。」
と伝えました。
そして、息子の大好きなぬいぐるみを抱っこして、私もぬいぐるみを一つお借りして、ぬいぐるみを抱っこしながら寝ることにしました。
息子が落ち着いて再び眠った後、私は夫の部屋に行きました。
「息子の傍にいてくれてありがとう。とっても揺れたね。怖かったね。」
と話しかけました。
すると、夫は「まぁ、何事もなくて良かったね。」
と答えました。
確かに我が家は幸い写真立てが倒れたくらいで、何事もなかったといえば、なかったのですが、大きく揺れましたのでココロはとても動揺したと思います。
私はもう一度夫に
「壊れたものはなかったけど、それでも私はとっても怖かったよ。びっくりした。」
と伝えたら、夫も
「ちょっと怖かったね。びっくりしたし、咄嗟に動けなかったよ。」
とココロの内を話してくれました。
そして、それを口にした後に、少しホッとした表情を見せていました。
地震の直後、「大丈夫?」「無事?」という連絡がたくさん来ました。
気にかけてくださる方たちの想いや配慮に、ありがたいな。という気持ちと同時に、まだとても動揺が強い時に、大丈夫だよ。なんともないよ。と返事をすることは実はとても心に負担がかかるのだな。ということも感じました。
人は怖かった時や、ショックな出来事の後、なるべくそれを感じないように、必死に立て直そうとします。そして、怖かったことを怖かったと認めると余計に怖くなりそう。という恐れもあって、口にしないようにしようとします。
感じないように見ないようにすることで、ココロの平和を取り戻そうとしてしまいがちですが、実はしっかり怖かったことを「怖かったね」と言えて、自己共感ができた方が、本当の意味での落ち着きがやってくるのが早いと私は思っています。
そして、親だけがトラウマ(ココロのけが)による反応について知っておくことよりも、子どもにも「急に怖くなることがあるかもしれない。でもそれはとても自然なことなんだよ。そして、そんな時はこうしようね。」と伝えられることは、とても大切だと感じています。
子どもは、突然やってくる、意味不明の恐怖感や不安感を「自分の問題だ。自分のせいだ。」と感じてしまいやすいです。でも「そんなことがあるかもしれない。」と知っていられると、いざという時に1人で抱えずに、相談することができるのではないかなと思います。
ここでシェアすることが、みなさんのご家庭の万が一に、お役に立てたらいいなと思います。
ネガティブな気持ちを出さないように訓練されて育ってきた私たち親世代にとって、子どものネガティブな気持ちや話を聴くことは、とても負担に感じることもあるのではないかと思います。
「ココツ(生きる力を育む☆子どもの話を聴くコツ講座)」ではネガティブな気持ちをどのように受け止め、聴く時にどうしたらよいのか、ということについてもお伝えしています。
聴いてあげたい気持ちはあるけれど、なかなか聴けないなんだよな
という方にぜひお届けしたい内容です。
お伝えしたいことがたくさんあります。
どうぞご参加お待ちしています。
(2021年3月11日の記事より)
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