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娘が作ったブレスレットを受け取ったお友だちがしたことを巡って


リスナー&事務局のひろみです。ある朝、小2の娘のお友だちのAちゃんのお母様からラインをいただきました。「ご相談したいことがあるので、お昼頃、お電話してもいいでしょうか?」改まってご丁寧に何だろう?何かうち、やらかしたかな?と思っていたら、お昼の電話は以下のような内容でした。

「Kちゃん(私の娘)が『Aちゃんをイメージして作ったよ』と手紙を添えてくれたビーズのブレスレットを、Aがほかのお友だちのBちゃんにあげてしまったんです。黙っていることもできたけど、Kちゃんが万が一、Bちゃんがつけているのを見たら、びっくりしたり傷つくと思って。Kちゃんのお気持ちも考えず、申し訳ないことをしました。
うちのAは、その日、学童が最後の日で、お世話になったBちゃんに何かあげたいと思ったけれど、何をあげたらいいかわからず、自分がもらって嬉しかったものをあげたんだと思います。実際、Aは、Kちゃんからもらったとき、本当にとても喜んでいたし、今回あげたBちゃんもとても喜んでいたそうです。
ただKちゃんの気持ちを想像したら本当に申し訳なくて。私も夫もおばあちゃんも、『Aちゃん、それはどうかな~そういうことはしないよ』って後で注意しました。」

私はそれを聴きながら胸がいっぱいになってしまいました。
こんなにも私の娘Kの気持ちを真剣に推し量り、心配してくれ、ご家族で話し、仕事の合間の貴重なお昼休憩に電話までかけてきてくれたことに本当に感激したんです。そして、話を聴きながら私は、多分、娘は、今回のことではおそらく傷つかないだろうと想像し、感謝と共にそう伝えました。

「娘の気持ちをそこまで考えていただいてありがとうございます。娘に聴いてみないと断言はできませんが、私が思うには、ちょっとはがっかりするかもしれないけど、さほど娘は気にしないと思います。
むしろ自分がもらって嬉しかったから人にもあげたいと思うくらい、自分が作ったものを気に入ってもらえたこと、自分が作ったものにそういう価値があったということを喜ぶと思います。
それにAちゃんがBちゃんにあげたのは、Aちゃんの優しさからしたことですよね。」

そうしたら、Aちゃんのお母様はビックリされて、
「えっ、本当ですか?そういう感じ方もありますか?もし、本当にそう思っていただけるなら…私はてっきりKちゃんは怒るか悲しむかだと思って…」

とおっしゃっていました。

少し前に娘Kがはまっていたブレスレット作り。お友だちの好きな色を考えながら、ここにはない紫系や緑系なども組み合わせてたくさん作っていました。翌日、Aちゃん自身から娘に、ブレスレットをBちゃんにあげたという事実を伝えてもらうことにしました。

実際にそれをAちゃんから聞いて帰ってきた娘は、「Aちゃんが、いったい何をそんなに気にしてたのか、よくわからなかった。もうAちゃんにあげたものなんだから、Aちゃんの好きにしていいし、Bちゃんも喜んでくれたんなら、私はイエーイって感じだけどな」

と話していて、半分は私の想定通りでした。

「あなたはそう思ったんだね。お母さんがあなたの立場だったら、やっぱりちょっと悲しく感じるかもな。Aちゃんのために作ったのを違う人にあげちゃったんだ…って正直ショックかもしれない。感じ方は人それぞれで、あなたは違うけど、そう思う人もいるってこと、もしかしたら悲しく感じる人の方が多いかもしれないって知っておいてほしいな。」

と伝えました。娘の反応は、「へぇ、そう?私は全然、平気~」と意外そうでした。

そんなやりとりも、あとでAちゃんのお母様に伝えたら、
「Kちゃんは平気でも、やっぱり怒ったり悲しむ人もいるだろうし、人の感じ方はいろいろだと知り、相手の気持ちを想像しながら行動することを考えるよい機会になりました。そして、元々、AがBちゃんに何かあげたいと言っていたとき、もっと親がちゃんとその気持ちを聴いてやっていればよかった、とも思いました。」

とお返事をいただきました。その正直さ、誠実さにも胸を打たれました。

今回のことは、うちにとっても、いろんな感じ方の違いを考えるよい機会となったと思います。そして、こんな風に、自分の子とお互いの子の気持ちを考え、伝え合い、尊重し合って、対応を試行錯誤できるママ仲間を持てたことに、心から感謝の気持ちが湧いたできごとでした。

(2021年1月4日の記事より)


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