「5時30分」
今日はいつもより一時間早く起きた。
もうこないだまでの様な暑苦しさはないし、少し早く起きて自分の時間を作ることにした。
夢へと誘う布にサヨナラを告げるのは、朝一番つらいことだ。
だが今日はそんな苦行も乗り越え、服を着て髪をセットしたわけだ。
いいや、私服で出勤なんてできやしないよ。
この一時間を有意義に過ごすために準備したのさ。
大好きな服を着ると、なんだか「今日も一日頑張るぞ!」と励ましてくれるような気がしてね。
「おや、みんなも起きたようだ。朝の乾杯といくか。」
みんなとは、植物なわけだけど僕の大切なお友達。
朝はいつもこうやって乾杯するんだ。
みんなとの乾杯も終わったし、少し外を歩こうかな。
まだ少し夏の匂いが残っていて、この前まで嫌だった夏が少し恋しい。
そうこうしてると、あっという間に一時間が経ってしまった。
でも慌てることないよ、今から準備すれば十分間に合うのだから。