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オランダ語の試験 (Staatsexamen NT2)

こんにちは、りさです。
秋めいてきましたね。天気がよい日は、秋特有の澄んだ空気とだんだんと色づきはじめた木々と運河の風景がとっても美しくて、自転車で横目で見ながらうっとりしています。
そして、だんだんと寒くなってきました。今住んでいる家の断熱があまりよくないのですが、ガス・電気代が先月より3,4倍高くなると聞いて、怖くてまだ暖房をつけていません。

ひと区切り

さて、9月の終わり、歴史ある大学の講堂でMScの学位を受け取り、正式にユトレヒト大学を卒業しました。
卒業式はとっても素敵でした。お世話になった教授から直接お祝いのことばをいただいて、みな晴れ晴れとした顔をしていて。ついにこの日を迎えることができてよかったなあ。

また、つい最近、"zoekjaar"なる卒業後1年間滞在・労働可能になるビザを受け取りました。晴れて正式にフルタイムで働けることになりました。肝心の仕事がまだ見つかってないんですが。
仕事探しはなかなかうまくいっていません。インタビューまで漕ぎつけたものもありますが、その先は進まず。そもそも、いいと思う案件があまりなくて。探し方に問題があるのかしら。もっと幅を広げて戦略的に探さないといけないなあ、と思うもののまだ具体的に動けておらず。うーん、頑張らないと!

オランダ語

9月からA2>B1(初・中級)の集中講座を受けているのですが、よい先生、クラスメイトに恵まれて楽しくやっています。授業の進みは早く宿題も多いですが、その分学びも多くて、この講座を選んでよかったなと思っているところです。

さて、2週間後に講座がおわったら、これからどうしようかしら。次のB1>B2(中級)の講座を受けるべき?いったん自習に戻るべき?

毎日のルーティンがなくなって、自由な時間をもてあますようになるのはやだなあ。仕事も学業もせずにぼんやりと時間を過ごすのは、わたしには向いていません。でも、オランダ語の勉強ばかりに時間をとられて、仕事探しや他のやるべきことが十分にできないのも問題です。

そもそも、目標はなんだっけ。オランダ語をどこまで、どの部分を主に習得したいんだっけ。なんで必要なんだっけ。
いろいろ考えを整理してみました。結果的に、わたしは(今は)オランダ語のみで仕事ができるような上級レベルに達したいわけではなく、日常生活で支障がない程度、そして仕事探しでも少し有利になる程度の語学力を身に着けたいんだと再確認しました。

そんなわけで、オランダ語のB1レベルの試験 (Staatsexamen NT2 Programma I) の合格をひとまずの目標とすることにしました。Writing, Reading, Speaking, Listeningの4つの試験に合格することで、国が認定する資格を得ることができます。のちに市民権を得る時にも通用する資格なので、とっておいて損はなさそうです。

今の集中講座が終わったらいったん学校通いはおやすみして、自習にはげむことにします。これで800€近く出費を抑えられるので、金銭的にもちょっと安心です。
じっさい、文法などの座学の部分は一通り学習したので反復練習に力点を置くべき時期に来ています。すでに購入したオンライン教材、Taalcafé(オランダ語学習者とオランダ語話者のコミュニティ)やlanguage tandem(お互いの話せる言語を交互で練習・教え合うパートナー)、あとは子ども向けニュースや学習者向けのポッドキャストなどで毎日オランダ語にふれていきたいと思っています。試験日が近づけば、対策用のテキストと一緒に。

ちなみに、興味がある方がいるかもしれないので、今後使っていこうと思っている教材を紹介します。

オンラインコース

わたしはYoutubeでオランダ語を教えているKim Jautze先生のオンラインコースを受講しています。現在のレベルはA2>B1ですが、文法のかなり細かいところまで網羅されていて、座学にはもってこいです。あと、先生の教え方がわかりやすくてかわいらしいのも続けられるポイント。

スピーキングの練習

スピーキング、苦手です。今まで習ってきた言語もいつもスピーキングが一番苦手でした。ただ、克服方法は知っています。すなわち、練習あるのみ!オランダ語を使う環境に自らを置いて、へたでもいいからとにかく発話して、間違えながら正しいフレーズを学んでいくのが一番です。

じっさいの練習方法としては、パートナーとオランダ語だけ話す時間を決めたり、Taal cafeやlanguage tandemで練習相手を見つけて定期的に実践練習をしようと思っています。週に2-3回そうしたまとまった時間をとるのが目標。あとは、カフェやスーパーなどの日常場面で自ら英語で話し始めないで、できるだけオランダ語で挑戦してみようと思います。

ユトレヒトのTaal cafeや語学学習の支援を行っている場所のリンクをいくつかシェアします。

  • Taal Doet Meer
    無料のTaal caféを定期的に各地域の図書館などで開催しています。Taalcafé以外にも、taalwandelingといった街を散歩しながら自然なオランダ語会話が学べるイベントなども企画しています。一度参加してみましたが、とてもよくオーガナイズされていて楽しかったです。

  • Gilde Utrecht
    オランダ語話者の方との会話の練習、読書サークルなどを企画している団体です。ボランティアベースとなっているため、とても低額で参加できるのがありがたいです。

  • Language cafe Utrecht
    毎週水曜日の夜八時から、街の中心のバーでリラックスしながらスピーキングの練習ができます。オランダ語に限らず、英語はもちろん、たまに日本語を話すテーブルもあったりします。お酒がちょっと入るといつもより話せたりして。

リスニングの練習

  • テレビ (NPO)
    無料でオランダのテレビ番組が視聴できます。字幕のつけ方がいまいちわからず、今はよくわからないまま聞き流しているレベルですが、リスニングのいい練習になりそう。NOS JeugdJournaalという子ども向けニュースは簡単な言葉遣いをしているので、しばらくはこれで慣れようと思っています。

  • ポッドキャスト
    いくつかオランダ語学習者向けの番組がありますが、先生からは Zeg het in het Nederlands5-minuten Nederlands, Een Beetje Nederlands をおすすめされました。ゆっくりと簡単な言葉遣いで話してくれているので、聞きやすいです。

試験対策

NT2.nlのテキストとStaatexamenのwebサイトにある過去問で試験対策をしようと思います。テキストは各分野ごとに分冊となっていますが、弱点のSpeakingとListeningのものだけで十分かもしれません。

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思い返せば、海外の大学院への進学を考え始めたのが3年前の夏の終わりでした。ユトレヒト大学を具体的に目指すようになり、働きながら英語、出願のあれこれを学んだのが3年前の秋、冬。ようやく合格通知をもらったのが翌年の春。仕事をやめて、海外渡航・留学のための準備をして、2年前の8月にユトレヒトにやってきました。大学院が始まってからは、授業の要求度の高さや自分の英語力に悩み苦しむ日々が続きました。コロナ禍もあって、クラスメイトや他の人たちと交流する時間がなかったのもきつかったです。

これまでの人生で一番長かった2年間でした。でもこうして、今では「大変だった」過去形で語れるようになりました。不思議なきもちです。よくやったな、自分。
当初のゴールを達成した今、オランダに滞在して仕事を見つけるという次の目標ができました。安心して自己実現を感じながら暮らせるようになるまで、まだまだかかりそうです。まあ、そもそもそんな日が来るのかもわからないけど。
当面の短期目標は、オランダ語の勉強をつづけながら、仕事探しにもっと力を入れることです。あとは、大学のプロジェクトの手伝いと修論のブラッシュアップ。なんだかんだやることはあるものです。

なかなか日々実感はしづらいですが、2,3か月後に客観視したときに、今頑張っている分野でちょっとは成長できていますように。ではでは、またお会いしましょう。


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