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【お悩み相談】高血圧です。お味噌汁を飲んでも大丈夫?

 養生ダイエットでは、一汁一菜を基本のお食事としています。
 そうすると、よく頂くご質問があります。今日はそんなお悩みに答えていきたいと思います!

Q.お味噌汁の塩分についての質問です。高血圧気味で味噌汁を飲むのを迷っています。パッケージに「天然塩」と書いてなければ、高血圧の原因になってしまうのでしょうか。

42歳 女性 身長162cm   体重56kg  BMI21.3
舌の歯型あり・冷えのぼせ

A.お味噌汁が高血圧の原因になるとは考えにくいです。

 これだけでは、心配は拭えませんよね。もう少し詳しくみていきましょう。

1.高血圧とは?

 高血圧は、血圧が通常よりも高い状態です。
 血圧は、心臓が血液を送り出すときに血管にかかる圧力のことです。
 高血圧は脳血管障害や心臓病、腎臓病のリスクとなります。

2.高血圧の原因

 高血圧の原因は様々ですが、主に次のようなものがあります。

①食事
 塩分を多く含む食べ物を食べ過ぎると、血圧が上がりやすくなる。

②運動不足
 運動をあまりしないと、心臓や血管が弱くなり、血圧が上がりやすくなる。

③ストレス
 ストレスを感じると、一時的に血圧が上がることがありますが、長期間続くと高血圧の原因になる。

④遺伝
 家族に高血圧の人がいると、自分も高血圧になりやすいことがある。

⑤年齢
 年をとると血管が硬くなり、血圧が上がりやすくなる。

⑥肥満
 体重が多いと心臓に負担がかかり、血圧が上がりやすくなる。


 遺伝や加齢は自分ではどうすることもできません。それはそれと受け入れ、自分で変えられることにフォーカスしましょう。
 高血圧は、適切な食事定期的な運動ストレスの管理などで予防や管理ができます。
 塩分だけにとらわれず、健康的な生活を送ることが大切です。

3.適切な塩分摂取量

 適切な塩分摂取量は、年齢や健康状態によって異なりますが、一般的には次のように推奨されています。

厚労省推奨男性:7.5g/日 未満
厚労省推奨女性 :6.5g/日 未満
高血圧学会推奨 :6.0g/日 未満

『日本人の食事摂取基準』厚生労働省

 6gってどのくらいでしょうか?気になったので測ってみました。

6gの食塩

 多いですね!
 焼き魚にだってこんなに大量には使わないですよね。

3.お味噌汁の塩分

 でも、気になるのは見えない塩分ですよね。調味料や加工食品に含まれる塩分はパッと見では分かりません。
 では、お味噌汁一杯に含まれる塩分はどの程度なのでしょうか?

「ひかり味噌公式通販(「七訂食品成分表」より作成)」

 お味噌汁1杯に含まれる塩分は1.2gと、実はさほど多くありません。
 「高血圧で塩分が気になるからパンを食べないようにしてるんだ。」という話は聞いたことがありません。
 減塩を意識した時に思い浮かばないような食品にも、塩分は含まれています。

 お味噌汁を1日に3杯飲んでも3.6g。
 これに、養生ダイエットで推奨している「玄米、納豆、お魚」を加えても6g以内に収まるでしょう。

塩分摂取量を減らしたいなら、外食コンビニ弁当を控え、カップラーメンやレトルト食品、スナック菓子などの加工食品を摂らないことが1番の近道です。

4.良いお味噌の選び方

 質問者様は、お味噌の原材料の食塩が【天然塩】かどうかを気にしていらっしゃいますね。
 とても良い観点だと思います!

【お味噌を選ぶポイント】
原材料は「米(麦)、大豆、食塩」のみ!
無添加

 こちらは、私が愛用しているお味噌の成分表です。

ひかり味噌「麹の花」

 原材料は米、大豆、食塩のみ。無添加です。

 お味噌によく使われる食品添加物には、ソルビン酸カリウム、アミノ酸等、カラメル色素、ビタミンC、甘味料、増粘剤、酒精などがあります。

 味噌に使用される添加物は、保存性や風味を向上させるために役立ちますが、健康・ダイエットを考えるなら無添加の味噌がオススメです!

 では次に、質問者様の気にしていらっしゃるお塩についてみてみましょう。

 食塩は大きく2つに分けられます。

①精製塩
 天然の塩を加工して不純物を取り除き、純度を高めた塩のことです。
 塩化ナトリウム(NaCl)が99%以上で、ミネラル分がほとんど含まれていません。

②自然塩(天然塩)
 海水や岩塩鉱床から採取した塩を、化学的な処理や精製をほとんど行わずに作られた塩のことです。  
 自然塩には、ナトリウム以外にもカルシウムマグネシウムカリウムなどのミネラルが含まれています。

 ミネラルが体に良い、必要だということはご存知かと思います。
 中でもカリウムは、腎臓で塩分(ナトリウム)の再吸収を抑制し、尿としてナトリウムを排出するのを助けます。
 これにより、体内のナトリウム量が減り、血圧が下がる効果があります。

 つまり、選ぶなら自然塩(天然塩)を使ったお味噌が良いですね。

 しかし、成分表に表示する場合、表示の仕方は「塩」または「食塩」となっています。
 また、自然、天然が塩にかかる言葉は使えません (『食用塩公正競争規約』・規則第5条)
 つまり、自然塩、天然塩などの言葉は使えないんですね。
 これでは、自然塩(天然塩)なのか精製塩なのか見分けがつきませんね。

 でも、原材料にこだわって作られたお味噌だったら、当然メーカー側もアピールしたいですよね。

 こちらは、私の愛用お味噌のパッケージです。

ひかり味噌「麹の花」

 【天日塩】と書いてありますね!

 「天日塩」とは、海水を太陽と風の力だけで自然に蒸発させて作られた塩のことです。
 化学的な処理を行わず、自然の力を利用して製造されるため、ミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。

 原材料がシンプル(米・麦、大豆、食塩)で無添加のお味噌であれば◎ですが、このように天然塩であることが分かるお味噌だと花マルですね‼︎

5.【体質別】健康・ダイエット食

 質問者様は「高血圧気味」・「冷えのぼせ」ということで、血管内に老廃物が溜まった血液ドロドロの【瘀血】体質であると考えられます。

 そんな方のケの日(普段)の食事はコレ!

玄米、お味噌汁、納豆、お魚

【玄米】
 同じご飯を食べるなら、玄米がオススメです!
 玄米は食物繊維ビタミンミネラル(カリウムなど)が豊富です。
 これらは内臓の働きをサポートし、老廃物の排泄を促します。
 余分な塩分の排泄もバッチリですね!

【お味噌汁】
 お味噌汁の塩分がさほど高くありませんでしたね。そればかりか、味噌にはカリウムが豊富に含まれており、血圧を調整する効果が期待されます。
 カリウムを多く含む野菜海藻を入れた具沢山味噌汁にすれば最強です!
 たまねぎ小松菜チンゲンサイには、血液をサラサラにする(活血化瘀)作用があるので、お味噌汁の具にオススメです。

【納豆】
 納豆もカリウムが豊富な食品です。
 血液をサラサラにする(活血化瘀)作用が高いのでおすすめです。


【お魚】

 お肉には飽和脂肪酸が多く含まれており、過剰摂取は血液ドロドロに。
 血液をサラサラにする作用のあるオメガ-3脂肪酸が豊富な青魚がオススメです!

ハレの日(楽しむ食事)は週2日まで

 外食や加工食品は、添加物や肉食過多になりがちです。
 時折、そういうものを食べて楽しんでも、ケの日(普段)は、一汁一菜のお食事で整えるのが高血圧対策には◎ですね!

6.おすめのお味噌


①ひかり味噌「麹の花」

②海の精 玄米味噌

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