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[AI試運転]スパーリング・ウィズ・ツクモドウ

 この小説はEasyNovelAssistantの使用感を確かめるため、実験的にAI協働して作成されたものです。
 
 3,000字採用するのに概ね50分掛かってるか掛かってないか……という具合です。生身のペースと比較すると、かなり早いと言えます。生成文字数は約34,000字ほどです。そのまま使える展開になるかどうかは、ジャンルによります。キャラ設定、展開の幅の広さにもよりそうです。

Model:Antler-7B-Novel-Writing
[INST] あなたのタスクは小説を書くことです。ユーザーが以下で示す設定から適切な小説を書いてください。
この小説には、二人の人物が登場します。
一人目はヒカル。視点人物です。一人称はオレ。右腕をサイバネ化しており、素早いパンチが得意です。
二人目は九十九堂。一人称は俺。右半身が機械で、人間離れしたアクションを取ることが出来ます。
ジャンル:アクション〔文芸〕
クオリティ:3
キーワード:R15、残酷な描写あり、学園、男主人公、サイバーパンク、戦闘、サイバネ
年齢区分:1 [/INST]

「ルールは三つ。まず、これはスパーリング。サイバネがオーバーヒートしたらその場で負け」
「うす」
 目の前の男は、サイバネ化した右手の指を三本立てる。
 そいつの名前は九十九堂。色々あって、オレに稽古をつけてくれている。

「二つ目。制限時間は五分。その間に、俺に有効打を一発でも入れられれば、ヒカルくんの勝ちでいい」
「うす」
 難題だ。九十九堂は、はっきり言ってかなりの手練れ。上には上がいるとはいえ、今のオレにとっては雲上人だ。

「最後。終わったらさっさと帰って、美味いメシ食え。始めるぞ」
「うす!」
 九十九堂が言い終わるやいなや、こちらから仕掛ける。
 拳に力を込め、飛び出すように接近。
 身体能力は九十九堂の方がずっと高いが、敏捷性ならオレに軍配が上がる。

「ふんッ」

「いッ……!」

 胴部にパンチを放った直後、硬いものに阻まれた感触が伝わって来た。
 九十九堂は、サイバネ化した右半身を駆使して、攻撃を受け止めたのだ。
 予想通りの展開。
 その隙に反撃。左足でローキックを打つ。
 オレは、相手の動きを読む事に長けている。だから、九十九堂のアクションがわかる。

「ふッ」

 九十九堂は、獣めいて地面を這い、背後に回ってオレの足を払う。
 まさに、人間離れ。
 彼は、機械の動きを習得しており、数多くの技術を扱える。

「ちぇッ」

 体勢を立て直すと同時に、腹部に拳を入れる。
 しかし、やはり空振りだった。
 九十九堂の防御力は半端じゃない。オレのパンチも一瞬で完全にいなされる。

「ヒカル。お前は強くなった。だが……気合いが足りねえんじゃねえか?」

 九十九堂の言葉に、思わず足を止める。
 パワーでは、九十九堂の方が上。それは認めよう。
 だけど、攻防の中で油断した事なんて無い。オレはこの二年、必死に鍛錬を重ねて来たのだから。

「俺は本気だぜ。お前が目指す道が見えてる」

「分かってる。あの日、師弟関係を結んでもらった事に対する恩返しだ」

 そう、あの日。オレは、九十九堂の元に居候させてもらう事になった。
 この土手でイジメに遭っていたオレを助けてくれたのが、彼だった。
 そして、九十九堂と出会った事で、オレの人生は変わった。

「負けるつもりは無い!」

「ふッ!」

 拳を振り下ろした瞬間。
 足が地面から浮き、空中へ投げ出される。パリィ。
 なんとか体勢を立て直したものの、抵抗する余地はほとんど残されていなかった。

「やば……!」

「フッ! もう終わりか?」

「まだだッ!」

 落ちる寸前、オレはバク転を決めた。
 相手の攻撃を機械の腕で受け止め、反撃を叩き込む。
 何度も何度も試みた、師匠お得意の技だ。

「甘いなッ!」

 完全に見切られていた。避けられると分かっていたように、九十九堂は容易にオレのパンチをいなした。
 もはや、距離を取ってくれる気配は無い。
 このまま戦えば、勝ち目はゼロ。でも――

「逃げねぇよッ!」

「良いぞッ!」

 サイバネ使いは、一種のプライドの持ち主だ。その心理が、彼を大きく成長させた。
 オレは拳を振り下ろす。必死に、ひたすらに。
「やるじゃねえかッ!」

 九十九堂の行動は、弟子相手でも容赦がない。
 だから、この場合有効打と言われるのは、確実に戦況を変える一撃だ。

 狙うは、生身の左足。

 身体能力が高い九十九堂は、視界内からの攻撃に対応出来る。
 だから、低い位置を狙う。有効打に到達する為には、奇襲のタイミングが重要。

「ハッ!」

 左のジャブ。
 見切られている事は分かっていた。だけど、この一発はただの目眩まし。

「ハアッ!」

 右のアッパー。
 サイバネの威力が乗った一撃で空気が破裂し、威力が急激に上昇した。
 これも揺動。

「シィッ!!」

 アッパーの反動で身をかがめる。
 そして――

「よくやったぞヒカルッ!」

 『オレの』左足を、九十九堂は払い飛ばした。
 地面に投げ出されたオレは、無様に顔から着地する。
 完全に虚を突かれた形だった。

「やるじゃねえかヒカル……あんな一撃、初めてだ」

「くそっ……!」

 油断していたわけではない。
 最初に教わった基本的な戦い方だ。
 ただ、相手が九十九堂という大きな壁だっただけだ。

「お前は強くなった。だが、俺にはまだ勝てねえ」

「……分かってる。努力するよ」

「フッ……いつまでも付き合ってやるよ」

 今日の稽古は終了だ。九十九堂は、オレを起こしてくれた後、アジトへ戻ろうとした。
 オレは、立ち上がりもせず、膝を抱え込む。

「師匠。もう少し時間を下さい」

「……何?」

「次こそ勝ちます。師匠に勝って見せます」

「ハァ……まぁ良いだろ」

 どうせ、無茶苦茶言って来る事は予想出来ていたらしい。

 九十九堂は、あっさりと許可を与えてくれた。

「じゃあなヒカル。早く飯食って、風呂入って、ベッドで寝るんだぞ」

 去って行く背中を見送る。
 オレは、今度こそ本気で勝ちたいと思っていた。
 一方的に負け続けている状態が長く続いていたからこそ、そう思ってしまう。

 サイバネ化した右腕は、確かに強力な武器だ。
 だけど、心の問題は全然解決していない。
 動きは完璧でも、精神面が追い付いていないのだ。

「強くなりたいよ……!」

 小さくつぶやいた声は、夜の静寂に溶け込んで消えていった。
 オレは、自分の戦い方に限界を感じていた。
 技術も上達しているはずだ。だけど、師匠には遠く及ばない。

 何故、こうも差が出てしまうのか。
 考えれば考えるほど苦しくなる。

 「……帰るか」
 九十九堂に続き、オレもまた夜に紛れる。

 焦る必要は無い。
 師匠も言っていた。時間をかけて稽古して行けば良いと。
 一人前になれるよう、精進し続けるのみ。
 目の前には、その道の先が見えている。

 ひとまず、疲れ切った体を休める事にしよう。
 朝日が登る頃に起きて、また学校。
 心の中で、そう決意する。

 そして。

 その悩み多き少年の姿を、二つの赤い目が見つめていた。 


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