【初学者向け】コミュ力=治療技術という事実
皆様ごきげんよう!
最近『エストポリス伝記Ⅱ』のバトル♯3を聞きながらゴードバン西の塔でのガデス戦の衝撃を思い返すbusonです。初見の方、はじめましてよろしくです。
今回は万人に許されたチートスキル『コミュニケーション』の話。
もはや言わずと知れた全社会人の必須技能ですが、こと医療現場においては接遇や倫理的な観点での座学に終始することが多く、実用的なスキルとしてのコミュニケーションを学ぶ機会は意外にありません(少なくとも私はそうでした)。
なので、ここでは『コミュニケーション』の臨床的意義(治療的側面)について簡単に説明した上で、明日から行えるコミュ力向上の具体的なアクションプランを紹介したいと考えています。
では早速行きましょう!
コミュニケーションは最も効率的な神経系へのアプローチ手段
さて皆様お忙しいでしょうから結論から述べますが、コミュニケーションを『治療技術』として捉えた時、臨床的にとても重要と考えられる効果の1つは『神経系の賦活』です。
具体的には、対象者と信頼関係が構築されることで中枢・末梢の神経がより機能的に働くようになり、即時的な筋出力や協調性の向上、関節可動域の拡大などを図ることができます。
コミュニケーションで力の強さや身体の柔らかさが変わる??んなアホなッ!?と思った方々、百聞は一見に如かず。
今すぐ2人1組で以下のワークをお試し下さい(鬼畜)。
①とても嫌なこと(強いストレス)を思い浮かべてもらいながらの筋力検査や前屈検査
②ほめ言葉や感謝を伝えてからの筋力検査や前屈検査
③ネガティブワード(できない・弱い・痛いなど)や不快な距離感(パーソナルスペース侵害)を強調した会話前後でのバランス検査(片脚立位など)
どうでしょうか?
それぞれの状況で力の入れやすさや反応の速さ、身体の柔らかさなどが変化したことに気付いたでしょうか?
ここで知って欲しかったのは、何気ない日々のコミュニケーションの中で抱くようなイメージや感情によって、人間の身体機能が容易に変化してしまうという事実――それが器質的な要因ではなく、神経系の調節によって生じているという点です。
つまり、対象者の精神状態は神経系の機能的な変数であり、『コミュニケーション』によってダイレクトな介入が可能なのです。
加えて神経学習には頻度依存性の性質があるため、毎日の対応や会話内容が対象者のポジティブな『身体機能の変化を定着させる治療手段』になり得るということです。
自分が尊敬したり、好きな人と会うことで『元気になる』という感覚は決して気のせいではないということですね。
みるみるうちに対象者に好かれていくアクションプラン3選
『コミュニケーション』の重要性を再確認したところで、これからスキルを磨いていく人たちにとりあえずの提案を1つ。
細かいことは抜きにして、対象者に『出来るだけ』好かれるという一点を考えること。
これを徹底するだけでも成果の出方が丸っきり変わります!
場面や目的に対応したコミュニケーションを意識するよりも、最初は『どうやったら好かれるか』というテーマに絞った方がわかりやすく迷いも少ないと思います。
というわけで、ここからは初心者向けに自分の負担は最小限で対象者の好感度を無理なく確実に高めていくためのアクションプランを3つ紹介します。
①対象者の視界に映る回数を多くする
⇒意図して頻回に相手の視野に入り込むことで無意識下での存在感を高めます。ザイオンスの法則や単純接触効果などと呼ばれます。可能であれば毎回挨拶と一言二言の世間話(相手が興味ある話題)を心がけると飛躍的に効果が高まります。
②対象者の真似をする
⇒会話時の単語選びや表現方法、身振り手振り、感情表現などを意図的に相手に合わせることで無意識下での親和性を高めます。ミラーリングや反復法などがこれに含まれます。
③対象者に身の上話をさせる
⇒①や②がある程度進んでから相手に様々な自己開示を促すことで無意識下での信頼感を高めます。コツとしては、まず自分の生い立ちなどを手短に語ってから、それを呼び水に相手に話を振ると成功率が上がります。より深い話題、より長い時間の会話を引き出すことができるほど効果が高まります。
上記の内容を能動的にどれか1つ継続するだけ効果はありますが、
出来れば、①⇒②⇒③の順番で戦略的に進めていくとより有効的だと思われます。
いかがだったでしょうか?
今回のテーマは私が院内講習を行った際に説明した内容の一部です。
出来る限りシンプルに重要な点だけを紹介しましたが、内容が浅かったらゴメンなさい。リクエストがあればもうちょい深堀りします。
少しでも『コミュニケーションも治療の一環ッ!!』という常識が広まればいいなと思ってるので、みんなで言い触らして行こ?
次回よりテーマ予告はなしで思いついたものをテキトーに書いていきます。
ではまたのノシ