【制作ストーリー】3回作り直してたどり着いた至極の着用感~【LIRGE】厚手なのにすぐ乾くロンT~
「厚手なのにすぐ乾くTシャツ」はLIRGEの服の中でも売れ筋商品。好評だったのはその生地。ポリエステル100%ながら天竺編みで編まれた生地はまるで、綿100%のような質感でありながら、高い吸水速乾性を誇る。また厚手で透けにくいので直に着ても、下着の上に着ても安心して着ることができる。
そんな生地を使ったロンTの構想はあったが、なかなか進行できていなかった。シルエットに苦心していたのだ。
Tシャツは90年代のnikeのヴィンテージTシャツのパターンから再構築した幅の広い形である。夏季のトレッキングは大ぶりのザックを背負うことも少ないと想定して機能性よりデザインを優先した。
ロンTはTシャツと比べて、重ね着することもあれば、荷物の量も増えるのでザックのフィット感も重要になってくる。ある程度ボディラインに沿うことが重要になってくる。
そうして作ったファーストサンプルは、細身のシルエットとした。しかしこれが失敗だった。今回採用している生地は厚手に作っている分、伸縮性はそこまでない。ボディラインに沿うシルエットは着づらくなってしまったのだ。
そこからザック着用や腕の上げ下げ、重ね着などを加味したパターンに見直しセカンドサンプルでシルエットが完成した。
もう1点、セカンドサンプルでも気に入らなかった部分がある。袖の指ぬきの部分だ。LIRGEの服で初めて指ぬきを採用したのだが、これが意外と難しい。裾からの長さ、指ぬきの長さ、角度など5㎜単位の違いで着用感に違和感が出てくるのだ。トワル・ファーストサンプル・セカンドサンプルと違った条件で3回作成したのだが、それでも違和感が残った。
他社のメーカーの服はたいてい伸縮性がある素材を使っているので、多少おおざっぱなつくりでも違和感は感じずらい。実際、大手スポーツブランドの服で検証したが、体のつくりとは到底違った位置に指ぬきがあいていた。
それでも違和感が気になった我々は、初めてサードサンプルまで服を作った。通常の指ぬき付きの服と比べて約70度位置をずらし、袖の長さを変えることで人間の個体差にも合わせられるパターンとしたところで違和感がなくなった。
この瞬間に「厚手でもすぐ乾くロンT」が完成したのだった。
この着用感は是非一度試してもらいたい。
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