「参画・協働する社会を目指して」藤井海【Liquitousメンバーインタビュー 〜Drifting〜 #2】
「一人ひとりの影響力を発揮できる社会」の実現を目指し、GovTech(政府“Government“×技術”Technology“)の分野で挑戦を続けている、株式会社Liquitous。そこには全国から、様々な経歴、そしてスキルを持った若者が集まっています。彼らは一体何を思い、この場所にやってきたのでしょうか。
第2回は、Researcher(リサーチャー)とOperator(オペレーター)を兼任する藤井海が登場します。現在休学をしながらフルコミットでLiquitousに参画している彼がどういう想いをもって活動しているのか深堀していきます。
前回の記事はこちら
――自己紹介をお願いします
Researcher(リサーチャー)とOperator(オペレーター)を務めております、藤井海です。Liqitousでは、国内外のデジタル技術を用いた市民参画の事例について調査研究をし、記事にして発信したり、自治体様や民間企業様との実証実験等のプロジェクト進行を担当しています。加えて、Liquitousのウェブサイトのデザイン・運営も担当しています。大学では政治学と経済史を専攻しています。
――Liquitousとの出会いは?
約2年前(20年 5月)に、当時部門長だった明田悠祐さんに誘われたのがきっかけです。自分自身、政治×テクノロジーで何かできないかと考えていた矢先に、明田さんから「“民主主義のDX”に取り組んでいるんだけど」とお声をかけて頂き、「これだ!」と思って参画しました(笑)
――何をしたくてここにいますか
行政や政治に対して「どうせ声をあげたって意味がない、仕方がない」と思ってしまいがちな現状を変えたいと考えています。今って、自分たちの住んでいる町や社会に対して「こうして欲しい」「こうしたらもっとよくなるんじゃないか」と思ってはいても、それを伝える手段や相手が見つけにくいですよね。とても素敵で素晴らしい意見やアイデアを持っている人はたくさんいるはずなのに、そうした人たちの意見やアイデアが誰にも共有されずにいることは非常にもったいない事だと思います。
そうした人たちのアイデアや意見を気軽に共有できて、それが目に見える形で社会に反映されていく仕組みをつくることで、「こんな意見・アイデアを持っているから行政に伝えてみよう、そしたら何か変わるかもしれない」と思えるような社会にしたいですし、自分たちの町や社会を、自分たちでもっと良くしていこうと、より一層思える社会を創りたくてここにいます。
――どんなことを考えながら作業していますか
・市民は気軽に意見(声)を行政に届けられる。
・行政は常に市民のニーズを把握できる。
・行政と市民が協働して地域課題を解決できる。
こんな風な社会になったらいいんじゃないかなぁ、なんてことを考えています。
「市民参画」ってハードルが高いですよね。意義があることはわかっているけれども、時間もないし、そこまで熱心に政治や市民活動をする程でもない。という方がほとんどだと思います。それで良いと思います。僕は、そのような方たちも「空き時間が少しできたから、ちょっと参加してみよう」みたいなノリで気軽に参加できる仕組みを整えたいですし、これが、”これから”の新しい市民参画のありかたの一つなのではないかと思います。
市民の声を行政に届け、市民自ら行政に働きかける、そして行政も市民の声を積極的に取り入れ、市民とともに住みやすい社会を共創する。このような社会は、テクノロジーの力を借りれば実現可能だと考えています。ただ、これは一朝一夕で実現するものではありません。ですから、数十年後にそうした社会になっていられるように、今の活動を通して「土台」をつくる気持ちで活動しています。
――Liquitousにたどり着くまでの人生について
中学生の頃から投票率の低さに問題意識を感じていました。民主主義国家なのに本当にこれでいいのか?と(笑)
当時は投票に行かない大人が悪いと考えていたのですが、中学2年の時に経験したデンマークの交換留学を通して考えが大きく変わりました。デンマークでは日常的に友達同士で政治の話をしています。また、日本とは社会保障制度が異なります。そうした文化であったり制度の違いを肌で感じて、日本の投票率の低下を招いているのは、もしかしたら日本の制度自体なんじゃないか、と思ったんです。
とすれば、やるべきことは、国民の意識を変えることではなく、まずは、政治に関心を持てるような制度・仕組みを作り上げる必要があるという考えに至りました。ただ、僕は、小学生から高校までサッカー漬けの生活を送っていたので、問題意識は持ちながらも具体的な行動にまでは移せていない状態だったんです。大学生になってから、やっと中学生から持ち続けていた政治に対する問題意識を解決するために行動を起こそうと考えていた時、ちょうど、当時の意匠部門長だった明田さんから声をかけていただき、「これだ!」と思って参画させていただきました。
――次回のインタビューに登場する田邉諒太の印象について
とても温厚な方で、頼れるお兄ちゃん的な存在です。質問すれば必ず的確な答えが返ってきますし、部門全体のタスク管理もそつなくこなす、意匠部門長として本当に頼れる存在です。現在開発している”Liqlid”のデザインやLiquitousのカラーコードなども彼を中心に手がけており、LiquitousがUI・UXに力を入れることができているのは彼の存在が大きいです。
次回更新は3月12日(土)の予定です。
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Liquitousからのお知らせ
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募集業種:リサーチャー
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