ひとひらの葉も落ちるころ
ツンと鼻が痛くなるような、肌を刺す寒さと
光のまばたきと、光の連続
早足で歩く人
そんな季節が近づいて来た気配に
心が、浮き足立つ
寒いのは嫌いだ。
だけど
クリスマスのあの季節は
魔法がかかっているように美しい。
特別に光が映る
それはおそらく
多くの人がキリストを祝う季節だから。
キリストの誕生を
喜ぶ、思う、聖なる夜だから。
.*+°
年に数度嗅いでいた都会の空気が、月に数度になり、毎日になった。
年に数度、排気ガスと人混みが排出した空気のなかにいるのは嫌いじゃなかった。
それはイベントだった。
母との買い物や、目に映る新しく珍しい世界と繋がっていた。
でも、日常にそれを嗅ぐようになり
澄んだ、聖い空気への恋しさが募る。
こころと、からだを満たす
純粋で、どこまでも透きとおった空気。
香りと音が、わたしを癒していたこと。
故郷の空気が
わたしのからだとこころを支えていたこと。
.*+°
わたしのなかに
キリストの中にいることで満たされている
聖い薫りと、美しいメロディがある。
愛する思いと愛されている想いがある
わたしにとってそこは、
ううん、そこは、すべての者が
帰るべき故郷だった。
その聖さにひたって
この世界をみると
そこは本来の聖さと善いことから離れた世界であっても
帰ってきて欲しい、切なくいとしく想う場所になる。
この聖さ、この善いところがあるんだよ、と。
.*+°
わたしはもう
神の愛から離れていたくない
わたしは、あなたのなかで、あなたにつつまれて
あなたの空気を吸ってはいて、生きていたい。
肺の底から
からだをめぐる血の全てが
あなたで満たされていてほしい。
キリストに出会う不思議を
なんて表現したらよいだろうか。
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