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「Link Storage」をはじめました。

こんにちは、佐藤隆洋です。長年、メーカーで働き、いろいろな空間・製品デザインや特許取得に取り組んできました。そんな私ですが、いま新しく「Link Storage(リンクストレージ)」というスタートアップを始めました。
なお、Link Storageは、Google for Startups クラウドプログラムおよび Microsoft for Startups Founders Hub の審査を通過し、最初期段階のサポートを受けています。


1. はじめに

「所有を超えて、より自由に、スマートに」をコンセプトに、AI×ネットワーク型倉庫によるまったく新しい収納体験を目指しています。2024年7月には、アイデアをベースに特許を出願し、そのうちの1つはすでに特許第7616790号として登録まで進みました(※ただし、まだビジネス全体はアイデア段階で、これから形にしていくフェーズです)。

特許情報
【特許番号】特許第7616790号(P7616790)
【登録日】令和7年1月8日(2025.1.8)
【発行日】令和7年1月17日(2025.1.17)
【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
【J-PlatPat、URL】
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7616790/15/ja

「特許取得=完成」ではなく、
あくまで“こんなサービスを実現したい”というアイデアに近い段階です。

この記事では、Link Storageの構想と、なぜ今このサービスをやるのかをざっくばらんにお話ししたいと思います。


2. 課題:「所有」と「移動」が噛み合わない時代

現代はテレワークや出張、旅行などで人が頻繁に移動します。私もオフィス家具メーカーで30年以上働く中で、転勤や客先訪問に伴う移動が増え、「持ち物が増えるほど自分のフットワークが重くなる」ことを実感してきました。

  • モノが足かせに
    都市部の狭い居住空間や頻繁な移動生活では“所有”が負担に。荷造りや運搬費、倉庫を借りるコストがかさんだり、余計な管理に追われたり。

  • 心の負担
    必要ないと分かっていても「もったいない」「いつか使うかも」という気持ちで捨てられない。結果、ストレスが増え、自由度が下がってしまいます。


3. Link Storageのアイデア

■ AIとネットワーク型倉庫でスマート収納

そこで思いついたのが、「Link Storage」という新サービスの構想です。

  1. AIコンシェルジュ
    テレワークのスケジュールや旅行の日程、これまでの利用履歴をAIが分析し、「この人は来週ここでこれを使うかも」と予測します。

  2. ネットワーク型倉庫
    全国・地域ごとに分散配置された倉庫をネットワークでつなぐことで、預けたモノを必要な場所・タイミングで受け取れるようにする。

  3. ユーザー間シェア・交換
    「持っているけれど使っていないモノ」を他のユーザーに貸したり売ったりできる仕組みをプラットフォームに組み込む予定です。
    結果として「所有し続ける」よりも「必要なときに利用する」ほうが経済的・環境的にもメリットが大きい世界を目指します。


4. 循環型社会・社会的共通資本への貢献

■ モノを使い回すことこそ“循環型社会”

Link Storageは、所有していないモノでも“必要なときに利用できる”世界をつくることで、モノを無駄にせず長く活用できるようにしたいと考えています。

  • 利用頻度の低いモノほどシェアに向いている
    キャンプ用品やスポーツ用品、季節家電など「年に数回しか使わない」ものが誰かの手によって有効活用される。

  • 処分されがちなモノにセカンドライフを
    「捨てるには惜しいけれど場所をとる」モノが、他の人のところで第二の活躍ができる。

■ 社会的共通資本を支える“インフラ”に

社会的共通資本とは、教育・医療・環境など、私たちが社会を営むうえで不可欠な公共性の高い資源を指す概念です。近年はここに「物流ネットワーク」や「シェアリングインフラ」も含まれるようになってきました。

  • Link Storageのような“分散型の倉庫&物流ネットワーク”が普及すれば、個人・企業・自治体が共同で利用する「インフラ」として、多様な場所でモノを循環できる。

  • 災害備蓄や地域イベントでの一時預かりなどにも対応すれば、地域活性や防災に役立つ社会基盤として機能し得ると考えています。


5. サービス想定フロー

■ AI×倉庫×終活まで含む管理

下記フローチャートは、Link Storageを利用した際のイメージ図です。すべて実現するにはシステム構築や連携が必要ですが、あくまで将来的なサービスの“あるべき姿”としてご覧いただけると幸いです。

フローチャート

これはあくまで「こんな流れで使えるといいな」という理想のプロトタイプ図で、実際にはさらに詳しい仕様検討とシステム構築が必要になります。


6. ビジネスモデル(構想中)

現時点では、下記のような収益源を想定しています。

  1. 月額保管料

    • AIが「アクティブに使うモノ」と「めったに使わないモノ」を振り分け、利用比率に応じたプランを設定

  2. 配送手数料

    • 配送距離や時間帯、緊急度で課金

  3. シェア・取引手数料

    • ユーザー間でモノをレンタルや売買した際のプラットフォーム利用手数料

  4. 広告収入

    • ユーザーの行動データをもとに最適な広告を表示

  5. 企業向けサービス

    • テレワーク従業員の荷物管理やBCP(事業継続計画)用備品の最適配置など

    • 自治体と連携した防災備蓄の分散管理


7. これから目指す世界

持たなくても豊かな暮らし

私がLink Storageを通して最終的に実現したいのは、「本当に必要なモノにいつでもアクセスできる」社会です。

  1. 移動に縛りがなくなる
    住む場所や働く場所が変わっても、保管や運送の負担が少なく、ストレスフリーに移動が可能。

  2. モノを無駄なく使い回す“循環型”が当たり前に
    使わないモノは必要な人に回すのが自然で、経済的にも環境的にもプラスになる。

  3. 家族や遺族の負担も減る“終活”サポート
    亡くなった後の整理や寄付先の決定まで、あらかじめ設定し、安心して暮らせる仕組み。

  4. 社会的共通資本としてのシェアリングインフラ
    災害時や地域コミュニティの支援など、モノが必要なところへ必要なときに届けられるネットワーク。


8. まだまだスタートライン

特許を取得したとはいえ、Link Storageはまだ具体的なサービスの実装・検証をこれから進める真っ最中です。

  • UI/UXの設計

  • 倉庫ネットワークの構築

  • 利用料金の適正化

  • 環境負荷や社会インフラとの整合性

  • 終活機能などの実現に向けた法的課題・運用面の検討

たくさんの試行錯誤が必要ですが、そのプロセスをブログやSNSで随時共有していければと思います。

「Link Storage」は、モノの所有から自由になるための実験場であり、
社会を循環型にアップデートするための種でもあります。

もしご関心を持ってくださった方がいらっしゃれば、ぜひ今後のアップデートやコラボレーションの可能性に期待していただけると嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします!

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