毎日20分の散歩が心臓の健康格差の縮小に役立つ可能性
米国心臓協会の新しい科学的声明によると、身体活動の増加は心臓血管の健康を改善し、心臓の健康状態の格差を減らすのに役立つ可能性がある。毎日 20 分間の早歩きなどの毎日の活動が重要である。ただし、グループによっては、毎日の散歩が可能かどうかに影響を与える追加の障壁がある場合があるので注意が必要だという。
今回の声明『成人の最適な心血管の健康のための身体活動促進の公平性の向上』では、さまざまな成人グループの身体活動レベルを調査し、リソースが不足しているグループ、または心血管の健康状態が悪化するリスクがあるグループの身体活動を増やすための戦略を検討し、身体活動を通じて心血管リスクを公平に軽減するために身体活動を促進する方法についての提案を提供している。
定期的な身体活動は、 心臓血管の健康状態を測定する米国心臓協会のチェックリストであるLife's Essential 8の健康的なライフスタイル指標の 1 つである。Life's Essential 8 では、4 つの健康要素 (血圧、コレステロール、血糖、BMI) と、4 つの行動/ライフスタイル要因 (喫煙状況、身体活動、睡眠、食事) が取り上げられている。
それにもかかわらず、米国保健福祉省のガイドラインが推奨する身体活動レベルを達成している米国成人は 4 人に 1 人未満である 。米国心臓協会が支持する連邦ガイドラインでは 、成人は毎週少なくとも 150 分間の中程度の身体活動を行うことが推奨されている。推奨レベルに近づくには、毎日 20 分間歩くだけで十分であるという。
ジェラルド・J・ジェローム博士ら声明執筆委員会のメンバーは、特定の集団の身体活動レベルを向上させるために開発された身体活動プログラムに関する最新の科学的証拠を検討した。既存の心血管疾患のリスク因子が高い特定の人々のグループでは、身体活動レベルが低かった。たとえば、身体活動量の低下は、高齢者、女性、黒人、障害のある人、うつ病の人、社会経済的地位が低い人、田舎や歩きにくい地域に住んでいる人で観察された。
障害を軽減するための地域社会の支援が整えば、より多くの人々が身体的に活動的になり、心臓の健康状態が改善されることが期待される。ジェローム博士によれば、長期的にはやるべきことがまだたくさんある。
「住民の身体活動レベルを高めるための魅力的で持続可能な方法を開発するために協力するコミュニティと研究者を支援するには、より多くの研究資金が必要です。議員は、臨床現場での身体活動を促進する評価やプログラムなど、予防的ケアとサポートの対象を拡大すべきです。」
出典は『Circulation』
http://dx.doi.org/10.1161/CIR.0000000000001148
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