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フラボノイドの摂取がマウスの子宮内膜症の緩和に有効
果物や野菜に豊富に含まれるフラボノイドには子宮内膜症の症状緩和に有効かもしれない、という米国テキサスA&M大学の雌マウスを用いた動物実験の結果報告。
研究チームが20種類以上のフラボノイドを調べた結果、それらの多くに、彼らが研究している子宮内膜上皮細胞の2つの受容体(NR4A1およびNR4A2)との相互作用が確認されたという。この受容体はどちらも炎症の調節に関与しているため、子宮内膜症治療の薬剤標的として有望と考えられる。
NR4A1 と NR4A2 に最も大きな影響を示した 2 つのフラボノイドは、リンゴ、ブロッコリー、ベリー類、茶、タマネギ、赤ワインに一般的に含まれるケルセチンとケンフェロールだった。
この発見は子宮内膜症の治療選択肢の開発にとって心強いものだが、フラボノイドを患者ケアの推奨事項に追加する前に、フラボノイドについてはまだ発見すべきことがまだあると研究者は述べている。
「子宮内膜症を治療するためのフラボノイドの処方箋を配布する段階にはまだ至っていません。現時点でわかっていることは、フラボノイドと炎症を制御する細胞受容体との間に関連性があるということです」と研究者は言う。
さらに、現在はフラボノイドを患部に高濃度に蓄積させる方法も存在しないことから、さらに詳しい情報が得られるまで、フラボノイドの恩恵を受ける最善の方法は、フラボノイドを含む食品をより多く食べることだ、と研究者らは結んでいる。
出典は『Endocrinology』