ジュースはわずか3日で健康を害する可能性があることが新たな研究で判明
ジュースクレンズでは健康になれないかもしれない。野菜と果実のジュースだけの食事をわずか3日続けるだけで、炎症や認知機能低下につながる腸内細菌と口腔細菌の変化が惹起される可能性があるようだ、という研究報告。
研究者らは、健康な成人14名（うち女性7名、平均年齢22.7歳）に対して、クロスオーバーデザインのランダム化臨床研究を実施した。参加者は3グループをランダムな順序ですべて実施した。1つのグループはジュースだけを摂取し、2つ目のグループはジュースとホールフードを摂取し、3つ目のグループはホールの植物性食品のみを摂取した。研究者らは、食事前、食事中、食事後に唾液、頬のスワブ、便のサンプルを採取し、遺伝子配列解析技術を用いて細菌の変化を分析した。
ジュースのみのグループでは、炎症や腸管透過性に関連する細菌の最も顕著な増加が見られたが、植物由来のホールフードのグループでは、より好ましい微生物の変化が見られた。ジュースとホールフードのグループでは、細菌の変化が見られたが、ジュースのみのグループほど深刻ではなかった。これらの結果は、食物繊維のないジュースはマイクロバイオームを破壊し、長期的な健康への影響につながる可能性があることを示唆している。
「ジュースを飲むことは健康的なデトックス法だと考えている人が多いが、この研究は現実を突きつけています。食物繊維の少ないジュースを大量に摂取すると、腸内細菌叢のバランスが崩れ、炎症や腸の健康の低下などの悪影響が出る可能性があります」と研究者はコメントしている。
出典は『Nutrients』