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ビートルートは心臓病を遠ざける?

閉経後の女性は、ビートルートジュースを毎日摂取することで、将来の心臓病リスクを減らすのに十分なほど血管機能が改善される可能性があるようだ、という研究報告。

ビートルートジュースには高濃度の硝酸塩が含まれており、体内で一酸化窒素に変換される。一酸化窒素は血管を拡張し血液を流れやすくする。研究者によると、一酸化窒素の血管拡張能力は、心臓発作時など、血流と酸素供給が制限されているときに特に役立つことが知られている。

「閉経後、女性は体内の一酸化窒素を維持するのに役立つエストロゲンを生成しなくなります」と研究者は述べている。「この一酸化窒素生成の減少は、閉経後女性の心臓病リスクの大幅な増加の一因となります。硝酸塩を豊富に含む食品、特にビートルートは、心臓と血管を保護するための自然で非医薬品的な方法として研究されています。」

硝酸塩は、加工肉などの一部の動物性食品に認可された食品添加物である。しかし、研究者によると、硝酸塩食品添加物や保存料は、がんを引き起こす可能性があるため、厳しく規制されている。対照的に、ビールートト、ほうれん草、レタスなどの植物は、土壌から自然に硝酸塩を蓄積する。これらの植物由来の硝酸塩源は、人体が植物からの硝酸塩を一酸化窒素に変換できるため、心臓血管に有益である。これは、肉に添加された硝酸塩ではできない。

研究チームは、50代と60代の閉経後女性24人を対象にランダム化クロスオーバー介入試験を実施した。参加者は、まずビートルートジュースかプラセボ(硝酸塩を含まないビートルートジュース)のいずれかを1週間摂取し、洗い出し期間後に、もう一方を1週間摂取した。

その結果、硝酸塩を多く含むビートルートジュースを毎日摂取すると、硝酸塩を含まないビートルートジュースを飲んだときに比べて血流が改善された。研究者らは、このレベルの血管機能の改善が閉経後も維持できれば、心臓病のリスクを大幅に減らすことができると述べている。現時点ではビートルートジュースの長期的な健康効果は研究されていないが、硝酸塩を多く含む野菜の長期的な効果は確認されていると研究者らは述べている。

「女性が心血管系への潜在的なメリットをすべて得るには、ビートルートジュースを毎日、あるいはもっと頻繁に摂取する必要があるかもしれません。それでも、この研究は、心臓病リスクが加速する時期に中年女性の血管の健康を守るのにビートルートジュースが非常に役立つことを示しています」と研究者はコメントしている。

出典は『Frontiers in Nutrition

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2024.1359671/full


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