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食品価格の高騰は、妊婦の健康リスクを高める

手頃な価格で栄養価が高く健康的な食品へのアクセスが限られている妊婦は、身体的および精神的な健康上の問題を発症する可能性が高く、肥満リスクも高まるようだ、という研究報告。

研究者らは、2008年の世界的金融危機以降の高所得国のデータを分析し、食糧不安と母親と赤ちゃんの妊娠中の健康との関連性を調査した。

データ解析の結果、いわゆる「食料不安」に陥っている女性は、食料を買うのに苦労したり、食料を入手するのに苦労していない女性に比べて、ストレス、不安、うつ病などの精神状態が悪化する可能性が最大4倍高いことが明らかになった。また、妊婦は肥満や妊娠中の糖尿病、歯の問題のリスクも高まった。

「妊婦が栄養価が高くバランスの取れた食事を摂ることが、自身の健康と胎児の健康にとっていかに重要であるかは分かっています」と研究者は述べている。

「しかし、妊婦が食料不安を経験すると、果物や野菜などますます高価になる食品を買う余裕がなくなり、安価で栄養価の低い食品に頼らざるを得なくなるため、食生活の質に影響が出ます。妊娠中に何らかの健康リスクがあることは予想していましたが、特に精神衛生、肥満、妊娠糖尿病に関して、その程度は非常に衝撃的でした。」

新型コロナウイルス感染拡大前、英国で食料不安を経験していた世帯は10世帯中1世帯未満だったが、現在では乳幼児がいる世帯の4分の1が食料不安に陥っており、3人以上の子供がいる世帯のほぼ半数が食料不安に陥っていると推定されている。

食糧不安に陥ると、人々は空腹になり、食事を抜いたり、一日中何も食べなかったりする。また、家族は請求書、家賃、暖房費に影響する経済的な問題に直面する可能性があり、食費に使える家計予算がさらに圧迫される。

「私たちの研究は、手頃な価格で栄養価が高く健康的な食品が手に入らない場合の女性と赤ちゃんの妊娠リスクの不平等と、食糧不安の影響を軽減するためのさらなる支援の必要性について新たな証拠を示しています」と研究者はコメントしている。

出典は『Obesity Reviews』

http://dx.doi.org/10.1111/obr.13753


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