研究者らは、死別ケアの強化を呼び掛ける
米国マイアミ大学ミラー医学校シルベスター総合がんセンターの研究者らは、死別ケアの強化を訴えている。
研究者らは、がん、心疾患、自殺など様々なリスクが高まる遺族の問題に注目し、コミュニティと機関レベルでのサポート強化を求めている。特に、COVID-19パンデミックや自殺、過剰摂取、戦争、テロなどによる世界的な死亡率の増加が、国内外で持続可能でアクセスしやすい死別ケアを強化する枠組み作りの緊急性を高めていると強調している。
現在の遺族サポートサービスは、増大する公衆衛生の危機に対応するには不十分であると指摘し、医療機関内に遺族サポートを確立し、コミュニティベースのサポートを強化する移行ケアモデルを提案している。
シルベスターで新設された死別ケア促進センターの創設者であるウェンディ・G・リヒテンタール(Wendy G. Lichtenthal)博士は、医療関係者、機関、システムが死別ケアをどう捉えるかについてのパラダイムシフトが必要だと述べ、研究に基づきコミュニティと連携したケア手法を進めている。
また、緩和ケアの改善が特に重要であると強調すると共に、死別ケアへのアクセス不平等を解消するために、遺族サポートの優先順位を公衆衛生の優先事項として再設定することを提案している。
http://dx.doi.org/10.1016/S2468-2667(24)00030-6