自分が登る山を見つけられているか|加藤宗兵衛氏講演会より
2月18日、公益社団法人日本青年会議所の副会頭まで務められた加藤宗兵衛様の講演会を茅ヶ崎青年会議所にて開催させていただきました。まちづくり活動と、社業の発展はどのように結びつくのか?という、抽象度が高いテーマを宗兵衛さんの17年に渡る青年会議所ライフと結び付けながらお話しをしていただきました。
自分が登る山をみつける
青年会議所に入って活動するよりも、その分営業活動をした方が会社が発展しませんか?
この質問。短期的には間違いなく正しいでしょう。1時間の青年会議所活動よりも1時間の営業活動の方が顧客獲得につながるのは自明のことです。
しかし、ここで宗兵衛さんは言います。
「自分がどこに到達をしたいか」
「自分がどの山を登ろうとするのか」
つまり、そのエリアで地域ナンバーワンの事業をつくるならば、青年会議所で様々な機会にチャレンジをして自己成長を目指すよりも、誰よりも営業活動をする方が達成できますし、スピードも速いでしょう。
しかし、そこから拡げて県外や国外に展開しようとしたり、もっというと経済性だけでなく社会性も帯びた事業展開をするならば、営業活動ばかりをしていてもそこにたどり着きません。
その山を登るうえで正しいルートを決める
また、自分が目指す山が決まったときに、ではどのように目指すかという問題が発生します。その時に、正しいルートを見極められるかどうかは、社会を俯瞰したり、日本のことなら霞が関の視点で考えたり、世界のことならワシントンで視点で考えるなど、社会の動きを踏まえなければなりません。
その時、その見極めをするための目利きの能力をどのように養うか。それが視座であるということです。
視座とは、物事を眺めるポイント(高さ)です。より高いところから物事を見れるようになると、より遠くの、より具体的な未来を描けるようになります。その視座を高めるためには、多種多様な人との出会いや、情報量、ネットワーク量だったりします。そして、それらを支える自分自身の経験値が大切です。
青年会議所はこの出会いや知識、ネットワークを拡充し、そのプロセスとして経験値を高める自己成長の機会と言えます。
「まちづくり」活動だと伝わらない。社会課題の解決をする活動と変換する。
まちづくり、という表現は分かり辛く、それはどういうこと?と突き詰めるならばそれは「社会課題の解決活動」に外ならず、SDGsも結びつきます。
そして、その社会課題の解決をしていく先には創造と革新が溢れるスローライフなまち茅ヶ崎につながっていくと考える方がずっと分かりやすいと、宗兵衛さんは仰っていました。
究極、青年会議所は自己成長の機会である
ここまで見て頂いて伝わっているかもしれませんが、要は青年会議所は自己成長の機会であり、そこで得た知見や人脈、そして視座を持つことで、組織を率いる判断力を高めることにつながるということでした。
そうすれば、自ずと本業において正しい判断ができるようになるのだ、というお話しでした。なぜ、そのような迂遠が道を歩むのかと言えば、地元が好きだし、社会を良くする事業に携わりたい、自らの会社をそのような企業に発展させていきたいという「山」を選ぶからです。
この山、いわゆるビジョンと同じ趣旨かと思います。そして、こういう先行き不透明な時代だからこそ、むしろ青年会議所での活動の意味や価値が高まっているというのが宗兵衛さんのまとめでした。
加藤宗兵衛様、ありがとうございました!