先手を打つ2

初任校の校長先生に教わったことの一つに、「先手を打つ」があります。さらに、保護者に対しては「相手の懐に入る」ことも教わりました。

どうやって先手を打つかというと、子どもに対してと同様です。自分の得意なこと、どのような学級にしたいのかその理想、具体的な手立て、そして自分の弱点です。
自分の弱点をさらして、「苦手なので協力してください。」と最初の懇談でお願いしておくのです。
人は、偉そうな人、隙の無い人に対しては粗探しをしたくなるものです。弱点を先に伝えることで、「助けてあげたい」と思ってくださる方が多いです。私はこのスタイルで、一度も保護者の方と敵対したことがありません。

さらに、「懐に入る」と味方は増えやすいです。
相手の好きなことを知ったり、大切にしているモノ・コトを知ったり、お子さんの愛らしさに共感したりすることが「懐に入る」一つの方法です。
相手を共感的に理解しようとすることです。

もう一つは、自分を知ってもらうことです。完全に理解してもらうのは難しいですが、「この人はこういう人なんだ」と知ってもらうことが大切です。

こうしてお互いに理解しようとする関係が作れれば、保護者対応は特別難しくありません。これをしないからこじれるのです。

例えば、前担任が上手く関係作りができなかった方がいれば、4月中に電話連絡をします。これは「先手を打つ」でもありますね。そのとき、「自分はこういう学級経営を目指していて、お子さんにはこんな風に活躍してほしいと思っています。こうやって関わっていこうと思いますが、お家で気を付けていることはありますか?」などと話しておくのがいいですね。

最初の懇談もチャンスです。
お互いを知るために、すごろくをすることをおすすめしています。すごろくは、「マスに書かれた指示に従う」という半強制によって、普段は話しづらいことも話せたりするのでおすすめです。すごろくではなくても、こうしてゲームを通して関係作りをすることを大切にしています。
保護者同士の関係作りにも役立つので、一石何鳥か分かりません。

これらは「懐に入る」ほんの一例です。
ぜひ、自分が思うやり方で試してみてください。

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