《食》について(1)
今やっているお仕事は《米粉のおやつ》を作ること。
小麦も卵も乳製品も使わず、白砂糖や化学調味料、着色料や保存料なども一切なし。
無農薬やオーガニックの食材を使ったり、なるべく地元の九州産の食材を取り入れたり、いろんな方に安心して食べて頂けるようにこだわりを持って作っている。
この仕事を始めてよく訊かれるのは「元々お菓子を作っていたんですか?」ということ。
実は前職はアパレル勤務(某◯◯◯ロ)15年、お菓子作りは年に2〜3回程度…。
大学も職場も近場だったので、結婚するまでずっと実家暮らしで、キッチンに立つ機会はほとんどナシ…。
こんな自分がまさか《おやつを作るひと》になるなんて、夢にも思わなかった。
転機
《食》に意識を向けるきっかけになったのは「マクロビオティック」に出逢ったこと。
マクロビオティックとは簡単に言えば「玄米食を中心とした伝統的な食事法及び思想」のこと。
もう少し詳しく言うと…
(ご興味のある方だけどうぞ↓)
・主食は玄米、副食は旬の野菜やきのこ類、海藻など。
・【陰陽】
季節や環境に合わせた食材や調理法を取り入れる。
(夏は身体を冷やす果菜類、冬は身体を温める根菜類を摂るなど)
・【一物全体】
「食べ物は丸ごと食べることでバランスが取れる」という考えから、野菜の皮や葉、アクなども捨てずに栄養として頂くこと。
(オサレな言葉で言うと《ホールフード》)
・【身土不二】
「身(からだ)と土(生まれた環境)は切り離せない」ということから、住んでいる土地でとれた旬のものを頂くことで身体が整うという考え方。
マクロビオティックの世界はあまりに奥が深いので、このへんにしておきましょ。
マクロビの世界へ
30過ぎて料理もせず、ライブに行ったり遅くまで飲みに出てたり好きなことばかりやっていた私。
そんなある時、《食》を知ることである人のお役に立てるかも知れないと思うような出来事があり、「料理教室にでも行ってみるかぁ」と重い腰を上げ…
せっかく習うなら身体にいい方がいいよな、と思った時にふと思い浮かんだのが当時名前だけ知っていた「マクロビオティック」。
教室を探していたら、タイミングよく馴染みの雑貨屋さんから「マクロビオティックのお料理教室が始まります」とお知らせが!(←奇跡✨)
よく分からないままお試しで受けてみたところ、そこには自分が求めていた世界(エコだったり穏やかな生き方だったり)が広がっていて…。
「もっと深く学んでみたい」「周りの人たちにも伝えたい」という想いが湧いてきた私は思いきってマクロビオティックのスクールに通うことに。
当時そのスクールは福岡校もあったけれど、私の住んでいた街からは電車で2時間かかる中途半端に遠い場所。
月に一度通って1年かけてやっと初級かぁ…と思ったらなんだか時間がもったいない氣がしてしまって…。
調べてみると大阪の本校には初級〜上級までを15日間で学べる短期集中講座があったので、上司に将来の為に学びたいことがある旨を伝え、無事半月間のお休みを頂いて、いざ大阪へ!
15日間で起こったこと
(↑大豆からお豆腐作ったりしたなぁ)
15日間の大阪生活は本当に楽しかった。
お友達もたくさんできたし、先生は皆さん優しくて面白い方ばかり。
授業が終わってから街に出て遊んだり、みんなでこっそりケーキを食べたり。
たまにはお楽しみも入れつつ、1日2食は必ず実習で作ったごはんを食べていたのでだんだん体調も良くなり、半月でびっくりするくらい身体が変わっていった。
例えば
ダラダラの夜型生活→毎朝6時にはアラームなしでパチッと目が覚めヨガをする余裕も生まれた
毎日市販のお菓子やコンビニスイーツ→別に食べなくてもいいかなぁ…くらいの感じになった
立ち仕事で脚が浮腫む、いつもなんとなくだるい→毎朝地下鉄の階段を駆け上がれるくらい身体が軽い
仕事を離れて生活していたのでそのおかげもあると思うけど、あの時は身も心も最高に軽やかでふわふわだった。
※イメージ図
月イチペースで通うレギュラークラスには《じっくり時間をかけて日常生活に落とし込みながら学べる》という良さがあると思うし、私が通った短期集中講座はどうしても一氣に詰め込むような形になってしまうデメリットはあれど《心や身体の変化を短期間で実感できる》という良さがあるんだと思う。
『人間は食べたもので出来ている』
当たり前のことなんだけど全然意識して生きてこなかったし、「あれを食べてお腹こわした」とか「食べ過ぎて太った」とか、そういう感覚でしか食べ物と身体の関係を捉えてなかったんだなぁと改めて思った。
頭も身体もリセットされたような氣持ちになって、学ぶことが面白くなった私は、翌月から1年かけて大阪に通い、ひとつ上の「師範科」を受けることとなる…。
この続きは、また。
↑大阪から福岡に帰る日、「重たいやろ〜」と荷物を持ってくれた友人たち。
みんな優しくて素敵な人たちだったなぁ。
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