ウクライナ語の「11 月」を覚える
新しく言語を学ぶとき,月名・曜日名なんかの記憶が苦手なのだが,ウクライナ語の「11 月」をどうにか覚えることができたので,その経緯を。
なお,筆者はウクライナ語の初心者なので,誤りがないことを保証できない。
10 月の次は 11 月だ
「10 月(жовтень)」はしっかり覚えることができた。
これについては以下の記事にまとめてある。
いま 11 月なので,今月中に 11 月を絶対覚える。
11 月は листопад
ウクライナ語の月名はほとんどが -ень で終わるのだが,2 月と 11 月だけは例外で,それぞれ лютий,листопад という(太字はアクセント位置)。
とりあえず今回,2 月はスルーして,11 月だけ。
листопад の発音はだいたい「リストパード」あるいは「ルィストパード」だが,正確な発音は以下で聞くことができる。
語源は?
листопад の頭の лист は「葉」という意味。
-пад の部分は語源的には「落ちる」。
間に挟まっている -о- は,これ自体には意味は無いと思う。「速度計」の英語 speedometer の -o- みたいに,つなぎの働きをする音じゃないかな。
要するに 11 月は葉が落ちる月,ということだった。
おお! 10 月は葉が黄色くなる月,その翌月は落ちる月,というわけだ!
覚えやすい。
さきほど -пад の部分について「語源的には」と書いたのは,ウクライナ語に пад という単語があるわけではなさそうだから。
листопад はウクライナ語で лист と пад を合成して出来たわけではなく,語源を(スラヴ祖語まで?)遡ると「葉」+「落ちる」という語構成の単語に行きつき,それが現在のウクライナ語の листопад になった,ということらしい。
なお,チェコ語,ポーランド語,クロアチア語なんかでも 11 月は listopad というらしい。
参考:
https://en.wiktionary.org/wiki/listopad
лист って?
さて,「葉」という意味の лист には「手紙」という意味もある。
たぶん同音の別語ではなくて「葉」の語義から「手紙」の語義が派生したんだと思う(知らんけど)。
日本語にも「葉書」って言葉があるじゃない。
いやいや,ハガキを「葉書」と書くのは単なる当て字で,葉っぱとは基本的に関係ないんだけれども,ウクライナ語の単語を覚えるためのこじつけとしては「葉」→「葉書」=「広義の手紙の一種」という連想は悪くないと思っている。
ポーランド語,チェコ語などいろいろなスラヴ語で同語源の list という単語があるが,意味範囲は微妙に違っているようだ。
私は,ウクライナ語の лист は「葉」よりも「手紙」の語義を先に知ったので,「手紙のリスト」という記憶フレーズで(листопад より先に)覚えていた。
ともかく,こうしていろいろ調べたりしながら練習しているうちに,листопад をどうにか覚えることができた。
めでたしめでたし。