Lingvenko
Lingvenko がウクライナ語の学習に取り組んでウクライナ語についてあれこれ綴った記事を集めました。
発端ある方が Twitter(現 X)で,「群馬県をベラルーシ語で Гуму という」ことについて疑問を呈されていた。 ご覧になったのはベラルーシ語版 Wikipedia で群馬県について短く記述された「Гуму」という項目。 Гуму はどう見てもグンマもしくはそれに近い発音ではないので変だと。 先に結論を書くと,どうもこの Wikipedia ページが間違っているようなのだが,そう考えるに至った経緯を書くことにする。 なお,私はベラルーシ語の学習経験は無い。近縁言語
紅茶をウクライナ語で何というのか調べたら чорний чай(チョールヌィ・チャーイ)だった。 直訳すれば「黒い茶」。 は? 黒い? なんでやねん! ロシア語も чёрный чай だった(おおむね同じ発音)。 紅茶,黒いか? どんな目ぇしとんねん! はー,もう英語見るしかないな。英和辞典を引くと…… black tea! うっそー,知らんかった。イングリッシュ,お前もか。 もしや世界のわりと多くの言語でそうなのか? 適当にいろんな言語を見てみたら…… 独語:Sch
ベスト社『ウクライナ語辞典』を紹介する。 いつもの注意書き:私はウクライナ語の初心者なので,何か間違ったことを書くかもしれない。また,本辞典の語釈などの正確さや収録語の選定の妥当性などは素人の私には分からない。 基本情報書誌情報 本書には奥付が無く,本そのものからは発行年も分からないので,本に書かれている情報を国立国会図書館データベースの書誌情報で補うと以下のようになる。ISBN は無い。 書名:『ウクライナ語辞典』 発行所:ベスト社 編者:ユーラシアセンター
語学をやるのにノートを何冊も使う。 どこででも入手できる製品でないと困るのでコクヨの Campus を選ぶ。 さて,ノートでいつも困るのがページ間の相互参照だ。 「動詞の未来形はノートのこの箇所を見よ」ということを書き込みたいのである。 また,ノートの最初の 3 ページくらいは目次や索引のようなものを書くところにしたい。 となると,当然,各ページにノンブル(ページ番号)を振らなくてはならない。 Campus はページの上の隅に「No. 」「Date 」という欄があるので
『ニューエクスプレスプラス ウクライナ語』がどうにか折り返し地点の 10 課まで終わった。 身についているとは言えないが,沈没せずに来れた。 最後まで行くぞ!
2022 年,マスメディアで用いられるウクライナの首都名が一斉に「キエフ」から「キーウ」に変わった。 一言で言えば,ロシア語に基づく表記からウクライナ語に基づく表記への切り替えである。 この背景にはロシアによるウクライナへの軍事侵攻があると思われるが,「侵略者の言語で表記するのはけしからん」という話ではなく,「公用語に基づく表記が妥当」という話だろうと私は理解している。 侵略されている側にも多数のロシア語母語話者がいるわけだし。 ところで,ウクライナ語 Київ の発音は
夜遅く電車に乗っていた。 ある駅でドアが閉まりかけたとき,近くに座っていた女性が突然立ち上がって降車しようとした。 体はなんとかすり抜けたものの,片足首が挟まれた状態に。 「おやおや」と見ていたが,車掌が気付いてないのかドアが開かない。 まあ時間にして 1 秒か 2 秒程度だったかもしれないが「発車したら大怪我になる」と,とっさに飛び出して開けようとした。 しかし手で広げようとしても開かない。まあ開くわけがない。 そこで,片側に立って手前のドアを両手でグッと引きつけ,反対
宇和(愛媛県)の美味しい蜜柑を食べながら『宇和辞典』が欲しいと思うのであった。
ウクライナ語もたぶんそうだと思うけど,エスペラントみたいに語順の自由度の大きい言語では,作文の練習問題の答え合わせを自分でやるのが難しい。解答と語順が違っているときに合ってるのかどうかよく分からない。あらまほしきは教師なりけり。
語学やってると「舌がもつれて言えん」てなる。 Київ(ウクライナの首都)すら発音できん。 いや語学ってマジでスポーツだよな。「聞く」「話す」は間違いなくスポーツ。 私が語学できないのはスポーツができないからなのか(言い訳)。
ウクライナ語はアクセントのある音節をやや長めに発音するといっても日本語の長音(約 2 倍の長さ)ほど長くはしないし,音節の強さの差について日本語話者の耳は敏感でないしね。 感覚を研ぎ澄まさないと。
ウクライナ語は強弱アクセントなので高低アクセントな日本人が耳でアクセント位置を判断しようとすると間違うことがある。 アクセントが第 2 音節にある語で第 1 音節を高く発音するのを聞くと第 1 音節にアクセントがあるように聞こえがち。 【STOP 誤聴! 私もだまされた】
ウクライナ語,ロシア語などで,男性活動体名詞の単数対格と単数生格(属格)が同形になるなど,一つの語形が複数の格にまたがる現象を「格の融合」と呼ぶのだと知った。 格融合!
表音文字を用いる言語の語学書では,しばしば文字と発音を混同した解説がなされる。 混乱の元なので,はっきり区別して書いてほしい。 語学書の著者・編集者へのお願いです。 (なにかエラソーな文体に見えるかもしれませんが,note の記事は全て敬体でなく常体を基本として書いており,そのせいと受け取っていただければ幸いです。本記事は語学初心者が著者・編集者に「どうかご検討をお願いいたします」という気持ちで書いています) 例例えば,キリル文字を用いるスラヴ語の場合 子音で終わる男性
図書館で何気なく手に取った本をめくっていたら,以下のような興味深い記述を見つけた。 えっ??? この項を書かれたのは『ウクライナ語入門』(大学書林,1991)の著者,中井和夫先生。 なぜハルビンでウクライナ語゠日本語の辞書?まず,「ウクライナ語゠日本語辞書」というものが稀有な存在である。 そして,なぜ日本でなくハルビンなのか? 日本人が多数いた 1944 年といえば,太平洋戦争末期。 当時のハルビン(ハルピンとも)は大日本帝国の傀儡国家である満洲国に属し,日本人も万
「忘れ去られたニセ古代文字」と思っていたカタカムナが,今も命脈を保っているどころか,関連する活動が活発に行われているらしいと知って驚いた。 『ムー』での出会い私がカタカムナと〈出会った〉のは中学生の時だから,1980 年代前半,今から 40 年ほど前のことになる。 オカルト雑誌『ムー』の記事でだった。 記事は正確に覚えていないが,「銅鐸は音響を利用したコンピューターであり,カタカムナはそのプログラミング言語である」といった話ではなかったかと思う。 当時の私は「どうも『ム