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シニアライフインタビュー:第四弾:シニアライフの現状調査・研究:その7


シニアライフインタビュー:第四弾:シニアライフの現状調査・研究:その7

インタビュー第四弾は、ホスピス医療にたずさわる医師をされているDさんです。

Dさんとはコミュニケーションスキルを実践的に学ぶセミナーで知り合いました。

しんちゃんの周りには医師の知り合いは一人もいません。もっぱら患者としてお医者さんと接することしかないので、直接お医者さんにインタビューできるのはとても有り難い経験でした。

Dさんは元々医師を目指していたわけではなく、途中から医学部に入り直して医師になったという意味でもユニークなキャリアをお持ちです。

ホスピス医療にたどり着くまでの経緯はざっとこのような道のりでした。

Dさんは理学部の生物学科に在籍していました。しかし、製薬会社でのキャリアを考えたとき、創薬に10年かかる現実に直面し、自分の成果が世に出るまでの時間の長さに不安を覚えました。その中で、もっと直接的に人々の役に立てる職業として医師という選択肢が浮かびました。父親と相談し、なんとか医師になるための道を選びました。

「医学というよりも、人に興味があったんだと思います」と語るDさん。人との関わりを大切にする仕事に魅力を感じ、医師としてのキャリアをスタートさせました。

医師としてのキャリアの初期にホスピス医療に関心を持ちました。新聞で読んだ記事がきっかけでした。末期癌の患者さんに対して、治療手段がない状況でも、ホスピスでのケアが患者さんの心を支え、安心を与えることができるという内容でした。Dさんは、
「これには大きな可能性を感じる」と思い、ホスピス医療を目指すことを決意しました。

しかし、当時のホスピス医療の入り口は非常に狭く、具体的にどう進んでいけばいいのか分からないまま、放射線科に進むことになりました。それでも、放射線科での経験を通じて、患者さんとの関わり方を学びました。

Dさんは医療者として、患者さんとのコミュニケーションの重要性を痛感しています。「医療従事者がもっと患者さんと話ができる人になってもらいたい」という思いから、コミュニケーションの講座やコーチングを学び、それを広める活動を行っています。

「言葉は薬にもなる」というコンセプトを掲げ、言葉の大切さを医療者に伝える活動を続けています。言葉によって患者さんが傷つくこともあれば、励まされることもあります。そのため、医療現場での言葉遣いの改善を目指しているのです。

しんちゃんは、キャリアコンサルタントの勉強を通してキャリアについて相談できる窓口が色々あるということを知りました。しかしながら、自分自身はハローワークへ一回も行ったことがありませんでしたし、恥ずかしながらキャリアコンサルタントという職業があることすら知らなかったのです。
資格を取得した今では、キャリアを選択する時にまず自分自身についてよく理解する自己理解の重要性に気付かされました。

事実、現在の職業を選択したのもなんとなくで、特別キャリアについて相談した記憶もありません。Dさんにキャリア選択の際に相談した相手はいたのか質問したところ、やはり専門のアドバイザーに相談はせずに先輩や周りの先生方(医師)に相談したということでした。

Dさんのケースにしても、何がきっかけでキャリアを選択していくかは個人の特性に加えて人との出会いなどの偶然性が大きく関わっているという印象を持ちました。

しんちゃんの勤める会社では毎年新入社員が入ると社内を一年かけて研修に回ります。なので自分の部署にも新入社員がくるので仕事を教えると同時に、最近の若者の意識、キャリア感について話す機会があります。

Dさんの場合も研修医がまわってくるそうです。そこで、若い彼らにアドバイスをするとしたら何をするか質問してみました。

医療関係者以外との交流の重要性を説き、狭い世界にとどまらず、広い視野を持つことの大切さを強調しているそうです。「医療の世界は非常に狭い。だからこそ、他の分野の人たちと接点を持つことが重要」だと。

しんちゃん自身もコロナ禍を契機にオンラインサロンに参加することによって多くの異分野の人達と交流を始めました。Dさんのさんもコロナ禍で外へ行く機会が無くなって、当時はやりだしたクラブハウスで様々な人達の会話を聞くことによって大きく視野が広まったようです。

Dさんはかなり前からコミュニケーションの講座やコーチングを学ぶ活動をされてきていたのだと勝手に想像していたのですが、実はこのような広く交流し始めたのはここ数年のことだとお聞きして驚きました。

さて、Dさんに今後の展望をお聞きしました。
またキャリア理論でいうところの人生の転機(トランジション)についてもご意見を伺いました。

色々な理論家が40−50代には多くの人が中年の危機と言われる悩み多き転換期を迎える傾向にあると言っています。しんちゃん自身も振り返ると50歳ころに大きな転機がありました。

Dさんの場合はどうだったのか?

一つは職場のパワハラにあい、いっこうに改善されそうにないので職場を変えて現在の職場に単身赴任することになったこと。そして、最近病気をしたのを契機に奥様のいる地元へ帰る決断をされたこと。その決断が正式に決まったのがたまたまインタビューさせて頂いた日という偶然もあいまって深く印象に残りました。

人生の転機(トランジション)にあたっては、人生において何を一番におくのかという価値観の優先順が変わる時期でもあると思います。

そのきっかけは、良いことというよりは危機である場合が多いようです。

人は、調子の良い時にわざわざそれを変える選択はしにくいものです。
何かアクシデントがあって、しょうがないから現状を打開するには変えるしかないという追い詰められた状態にならないと、なかなか重い腰は上げられませんからね。

本当に、人生は塞翁が馬ですね。
ピンチはチャンスです!

最後にDさんの夢をお聞きしたのですが、それがとても素敵なのです。
しんちゃんもそうしたいと思っているのです。

それは、

将来的にオンラインの講座をさらに広め、多くの人に聴いてもらいたいと考えています。また、日本全国の47都道府県で講演を行うという夢も抱いています。これは、単なる講演活動ではなく、各地で人々と直接触れ合い、医療やコミュニケーションの重要性を伝える機会を増やすことを目指しています。

「パソコン1台持って、妻と2人で旅行しながらオンライン講義をする生活を送りたい」というDさんの夢は、これからの生活の中で実現していくことでしょう。

人生の選択にあたって、キャリアの選択にあたって
人には様々なキッカケがあるものです。

その時に、その人にとって何らかの良いキッカケを与えられる事が出来たら良いと願っています。

Dさん、貴重なお話をありがとうございました。

では、では。


番外編:
せっかくお医者さんへインタビューできたので、普段から聞いてみたかったことを質問してみました。
それは、医師自身が病気に直面した場合、医師としての知識は役に立つのか?ということです。
Dさんは色々なケースがあると前置きしたうえで、病気の今後を予想をするうえでは医学の知識は役に立つけれども、病気のまえでは医師という立場は剥ぎ取られて一患者としての自分を見つめざるおえなくなるとのことでした。それによって、病後に患者さんへの対応のしかたが大きく変わる先生もいらっしゃるそうです。
あたりまえのことですが、医師である前に一人の人間なのですね。



定年前後の悩めるサラリーマンの悩みに
いっしょになって、じたばたする
変なオジサンの しんちゃん です。

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