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地上にでたとき 果たすのは復讐か それとも …
奈落の底に堕ちたら 生きては戻れない そこは 人喰い鴉の巣くう穴 ああ でもどうして 君が 少年は俯きながら 濡れた頬を拭った 奈落の底で 哀しそうに 鳴いていた あなたが帰りたい 空を私は知ってる
白い大鴉は 前触れなく 少年の巣を訪れる 腐敗臭に満ちた巣窟で ここだけは 生きた人間の匂いがする どうして お前はまだ 生きている 顔を寄せれば 妹の香りが 鼻をさする
初めて見たカラスは 目眩がする白だった 虚弱で狩りができない 君の巣に届くのは 子供ばかり 餌に興味を示さず 遠くを見つめる君は ただ鬱くしく 悲しみに惹かれていく 俺が励ましたら 「餌のくせに」と 笑った それでもいいと思った 君の命が伸びるなら いいと思ったのに・・・
ここから先は ヤツの縄張り 「懲りないやつだ」 穢い声に 蘇るのは 色のない記憶 「今度は違う」 過るのは 赤く滲む爾今