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つぶやき日記#30 ー Y染色体がなくなると、皇室もなくなるの?

世間を賑わせている問題の、
核心が読めないことが増えている気がする
今日この頃。



まず、中居正広事件。

「人権に配慮して、核心に触れないまま議論している」

ということなので、
何がどう問題だったのか、
よく見えない。
想像はあらぬ方向へ飛び、
「まさか、そんな酷いことを!」
という方向へもいくし、
「そんなのよくある程度のことなんじゃないの」
っていう方向へもいく。
あるいは、
「この人たち全員そういうことしてきてるんじゃないの」
なんて、
世直しのために戦っている人のことまで、
色眼鏡で見てしまったりしてね。

問題は深刻なんでしょう。
軽々しく扱ってはいけないのです。
被害者の方のセカンドレイプと言われる状況を
生み出さないためにも。
真摯な態度が必要です。
でも一方で、
当事者には、
責任を持って戦う勇気を持ち続けてほしい。
戦うっていうのは、
「みんなやってることだから
大したことじゃないってわかってください」
っていう方向に戦うんじゃなくて、
「こういう被害が繰り返されない、
また万一起きた時にも
被害者がきちんと精神的にも社会的にも
救済される社会を目指す」
という戦いであってほしい。
そして、そういう人たちが戦いやすい社会の一員であらねば。

アメリカの東海岸に住んでるお友達から、

「やっぱ日本は外圧がないと何も変わらないのよね」

と言われたが、
確かにそうなのかも。

と、納得しかけたところで、
「え?なんておっしゃったんですか?」
と、耳を疑ったニュースが!

「国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)に対し
日本政府の拠出金の使用を禁止」
というようなもので、
その理由というのが、
「男系男子の皇位継承を定める皇室典範は女性差別ではない」
というのを認めさせるためのもの
だそうだからだ。

外圧にも負けずに日本政府が言い返してるよ

っていう点でもびっくりしたけど、
女性としては、
日本を代表してるような顔で、
こういうことを言うのはやめてほしい、
って思いました。

やれやれ。
単純に考えると、
「男の人はOKだけど女の人はダメ」
となれば女性差別だし、
「女の人ならOKだけど、男の人はダメ」
となれば、男性差別だ。

で、なんで日本の政府って、
こと男系男子継承 male lineage succession については、
こんなにかたくななんだろう
と思い、
少々ググったところ、

要点はY染色体 Y chromosome にあるらしい

男性はXY染色体を持ち、女性はXX染色体を持つ。
そして、Y染色体に関して言えば、
男親から男の子に引き継がれる。
でも、
もし男系女子(つまり天皇がお父さんである女の子)が間に入ると、
その人はY染色体を持っていないので、
その女性が産んだ男の子のY染色体は、
結婚した相手のY染色体となるから、
2600年も続く皇族のY染色体が途切れる、大問題。
という、要約で良いかしら。

英語ではどんな報道がなされているか、
知りたくてググったけど、
日本の媒体の英語版ぐらいしか見つかりませんでした。

ちょっと古いけど、
EaseAsia Forum から

https://eastasiaforum.org/2021/10/06/reflecting-modern-japan-in-the-imperial-succession/

Reflecting modern Japan in the imperial succession
IN BRIEF
As in ancient Rome, where the adoption of a male heir in favour of a female successor was common, Japan is likely to rely on adoption to preserve the male line of succession to the Chrysanthemum Throne. The possibility of an empress in a future Japan may be slim after the June 2021 meeting of experts on the imperial succession.
<訳>
皇室継承に反映される現代日本
要約:
古代ローマにおいては、後継者が女性であるために男性後継者を養子縁組することは一般的だった。日本も菊の玉座の男系継承を維持するために、養子縁組に依存する可能性が高まっている。2021年6月に行われた皇位継承に関する専門家会議の後でも、将来の日本に女帝が誕生する可能性は低いと言える。

https://eastasianforum.org

でも、考えてみれば、
Y 染色体がネッティー・スティーブンスに発見されたのは1905年。
皇室典範を1889年に発表している
明治政府が、
Y染色体を考慮に入れて作ったとも思えない。
「男にしかないY染色体を守る」論を
展開している人は、
皇族のY染色体が2600年も続いている
と思っているようだが、
実は途中で、
浮気、間違い、騙し、取り違え、などによって、
全然違う人のY染色体を守り続けているかもしれない。
そう考えると、ご苦労なことである。

また、Y染色体が減っている、という理論も目にした。
X染色体が2000種類ぐらいあるのに、
Y染色体が50種類ぐらいしかないらしく、
いずれ消滅する、
という理論もどうやら信ぴょう性があるらしい。
ということは、
男系男子で一生懸命守っていても、
あらあら、
Y 染色体が絶滅しちゃった、ということも
起こりうるらしい。
これもまた、ご苦労なことである。
でも、世界中が、
「日本の皇室にはまだY染色体が守られている」と
注目するのかもしれない。
そうなれば、
それはそれで快挙、なのかな。

もっと現実的に目にみえる現象として、
男系男子である継承者に伴侶ができない、
ということだって、
ないとは思うけど、
考慮に入れるべきだと思いませんか。
「あ~あ、せっかくY染色体を守ってきたのにねえ」
なんてことにならないといいんだけど。

でも、
今のような状況だと、
女性蔑視の環境に自分の娘を嫁にやりたい
と思う親はいないだろうし、
そういうところに飛び込みたい
という女性も、少ないのでは。
それこそ、他人の家のことで、
余計なお世話ですけど。

だいたい、女性蔑視な日本社会というけれど、

日本女性は強いと思う。
男子厨房に入らず、
とか言って、
男を食糧のあるところから閉め出したり、
男のくせに甲斐性なし!
とか言って、
馬車馬のように働かせたり。
もちろん、一昔前、
昭和までの話です、(と思いたい)。
つまり、
女性差別があるところ、
男性差別もあるんです。
「男はこうでなければいけない」
という規範にもとづいて物事を判断し、
そこから逸脱すると、
犯罪者みたいに叩かれる。
Y染色体のない男性だっているそうですけど、
「男たるものY染色体を持つべし」
とかいって、
差別されそうですね。
ま、染色体なんか調べないから気付きませんよね。
でも、加齢とともに失ったりもするそうですよ。

それに、
天皇っていうのが、
Y染色体を守るための存在
だとしたら、
そんなのご本人が嫌じゃないのかなあ。
「この人は日本の天皇だから
2600年も続くY染色体を持ってるんだよ」
なんて、
世界中の親が
子供に説明するようになったら、
そんなの可哀想すぎる。
そういう目で見られることに、
耐え続けなければならないのでしょうか。

つい、染色体の話に曲がってしまいましたが、

国連や他国に対しては、

「皇室がいかに特殊で
守らなければならないものがあるのか」
ということを、
世界とはズレてる感覚を理解してもらうために
丁寧に繰り返し説明を行うべきで、
決して、
資金を使わせないとか、訪問を拒否するとか、
そういう、
どこかの誰かさんを倣ったような
報復的発言はやめて欲しい。
と思うのは、
私だけでしょうか。
いったいなんで、
こんな報復的発言をするようになっちゃったのかしら。
Y染色体のせい?




Photo byotora様、
とても緻密にして美しい写真を使わせていただきます。
ありがとうございます。

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リンゼ
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