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Feasible Tools

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筆者の小説に登場する「新しくてちょっとわからない」ツール・ガジェットを紹介していきます。理論や技術についてのツッコミ、大募集。 え、小説はどこかって? 後出しです。
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記事一覧

【V.E.I.L.】応用 〜あらゆるものを包み込む“膜”〜①

こんにちは。 宇露です。 前回、私の小説に登場する小道具「可変電磁層(Variable Electromagnetic Increase Layer、通称:ヴェール)」について考察しました。 本記事では、〈ヴェール〉が実装された場合に、どういった使い方が可能か、どのような分野に貢献できるかをシーン別に考えてみたいと思います。 ◇小型化? 大規模利用? かつて画期的な道具の発明は、活版印刷にしろ蒸気機関にしろ、大規模なインフラとしての側面が大きいものでした。それが21世紀

【V.E.I.L.】概要

こんにちは。 宇露です。 シールド、バリアといった「盾」の概念は古くからあります。鍋ぶたならぬ、木材の護身用「盾」から地磁気が構成する「磁気フィールド」まで、防ぐことを目的とした盾は人工、自然を問わず身近に存在します。物語の世界なら言うに及ばず、数多のクールなツールが編み出されてきました。 それならそろそろ、実用的な「盾」を製作する段階に来ているのではないか、と考えた結果が私の提案する次世代多目的シールド「可変電磁層」、通称、〈ヴェール〉です。 ヴェールは正式名称「Var

なぜ、物語の小道具の実現性をグダグダ書くのか

こんにちは。宇露です。 noteでは、私の作品に登場する「設定」や「小道具」について書いています。そこからお話の中だけでなく、お話から飛び出して現実に製作され、ワクワクするような、あわよくば生活を良くするツールになればという魂胆もあります。 とは言え、小道具に現実性を求めるのは少し、野暮かもしれません。道具に過ぎないのだから、ストーリーを面白くさせれば良い、というのも頷けます。 『ナイト○イダー』のK.I.T.T.はボイスアシスタントが登場する遥か前でしたし、マイケルが愛車