新幹線に揺られて
新幹線にゆられて、東京へ向かう。
東北新幹線は久しぶりで、一人で乗る新幹線も同じくらい久しぶりなことに気がついた。
新幹線は慣れていたはずなのに、領収書の発行を忘れたり、券売機で降りる駅の選択になかなか手間取ったり。体もだんだんと今に慣れていって、あの頃は既に過去になりつつあるんだということを知る。
でも、一人で乗る新幹線は嫌いじゃない。むしろ好き。
一人の時間は自分のやりたいことや考えたいこと、思いたいことに使えるから好きなのだと思う。
だからこそ旅の準備をする時は、ついつい荷物が増えてしまう。文庫本を入れれば良いのに、つい単行本を選んでしまったりする。
ガラガラとキャリーケースをひいて、コンビニに立ち寄ってドリップコーヒーを買って。両手はいっぱいで、あれ、何号車のどこの席だっけ、なんて、いつも頭の中も忙しい。
でも、そうやってあくせく動くのも含めて全部好き。
明日は緊張するだろう。でも、わくわくがまだ続いていて嬉しい。
大丈夫。そう言い聞かせて、新幹線を降りる準備をする。
明日から、また新しい日常が始まる。
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