桜前線は、衣替え前線
桜が満開の時期を迎えました。
今年は昨年に続き、お花見は自粛の寂しい春です。
私は、お花見といえば、大阪造幣局の通り抜けを思い出します。人出もすごかったですが、桜の種類の多さに驚きました。
こんなにも桜には種類があったのか。
その頃の私は世間知らずで、桜といえばソメイヨシノと山桜くらいしか知りませんでした。
調べてみたら、桜は亜種も含めると、600種類くらいあるのだそうです。
しかし、桜といえば何と言っても、ソメイヨシノを思います。
ソメイヨシノは江戸時代に品種改良されて、そのクローンが全国に配布されたのだって知ってました?
元をたどれば、世のソメイヨシノはすべて一本の木から生まれているのでした。
私のお店の傍に、権現神社というところがあって、昔から大きな桜があります。
朝日に照らされて、白い花びらが華麗に舞い散っています。
桜色と言うと、ピンク色を思い浮かべます。
桜餅だって、桜色の入浴剤だってピンク色です。
でも、本当はもっと白いのですよね。
舞い降りた花びらの行く先は、庭の池。
もう少しで花筏ができそうです。
鯉が間違えて食べていますが、鯉もこれから餌付けのシーズンです。
冬眠から覚めえた鯉たちは、4か月も餌を食べていないので、少しずつ餌付けをしないと胃が弱って死んでしまいます。
話を戻します。
権現さんの桜は、枝が大きく垂れさがって通行の邪魔になります。
10年前に「桜を切ってしまおうか」という話になりましたが、町長さんが「苦労して大きくなった桜だから、つっかい棒をしてやればよいい」と意見を出されて、桜は命拾いをしました。
そうしてお礼の意味を込めて、桜は今年も満開で人々を喜ばせていましたとさ。
めでたし、めでたし。
私はこのところ、桜をゆっくり眺めたことがありません。
なぜなら、桜のシーズンは衣替えのシーズンでもあるのです。
皆さん胸に手を当ててよく考えてみてください。
世の人たちは、桜のシーズンにダウンジャケットなどの重衣料を仕舞って、プチ衣替えをするんです。
当店も、衣替えの受注シーズンを迎えて大忙しです。
やはり今年も桜を眺めている余裕はありません。
頑張って仕事をしなくてはならないのです。
私に花見をさせたくなかったら、どうぞネットクリーニングにご注文をください(笑)。